第三章
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その山田に怒ってだ、こう言ったのだった。
「アホか御前は」
「えっ、アホかって」
「わしはプロやぞ」
もっと言えば山田もである。
「ピッチング、そして特にシンカーは何や」
「決め球です」
「そや、決め球はまさに商売道具の中の商売道具や」
だからこそというのだ。
「教えられへんわ」
「そうですか」
「どうしても知りたいんやったら盗め」
足立は山田に表情を消して言った。
「ええな、プロやったらな」
「わかりました」
山田はこう言うしかなかった、それでだ。
彼は足立がピッチング練習に入るとすぐにその隣に来て自分も投げる様にした、そうして彼の投球を位一から十まで全て観た。
それを毎日続けた、そして。
その山田を見てだ、西本はコーチ達に言った。
「今日も足立の横で投げてるな」
「はい、山田は」
「そうしていますね」
コーチ達もその山田、そして足立を見つつ答える。
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