83章 恋のシチュエーション
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言われますけど、
うちのバンドには、正式に決まったリーダーはいないんですよ。ぁははは。」
そういって、清原美樹が最初に自己紹介をすると、G ‐ ガールズの、
ギターとヴォーカルの大沢詩織、リードギターの水島麻衣や、
ドラムの菊山香織、ベース・ギターの平沢奈美、パーカッションの岡昇が、
満面の笑みで挨拶をした。挨拶のたびに拍手がわいた。
そして、みんな、テーブルに着席した。
まるいガラス製のテーブルに、ストローつきのグラスの飲み物がある。
みんなの背後には、色とりどりの花束も飾られてあった。
「あらためまして、グレイス・ガールズのみなさんと、岡昇さんです!」
井藤がそういうと、「よろしくお願いしまーす!」と、みんなの声が揃ろった。
「みなさん、スタジオパークも、これで、2回目の出演ですよね。
もう、すっかり、全国的な有名人になっちゃいましたよね!?
どうですか、美樹さん?」と、司会の井藤はいった。
「わたし個人としては、あまり世の中に注目されることは、歓迎してないんですよ。
プライバシーの、私生活とか、秘密とかが、守られなくなるような気がするんです。
ごく普通に、暮らしたいんです。ねぇ、みんな、みんなも同じような考えなのよね!」
清原美樹は、笑顔で、メンバーたちと、目を合わせながら、そういう。
「ああ、それは、ぼくにも、よくわかります。有名人になると、チヤホヤされたり、
特別の目で見られたりって、勘弁と言いますか、
物事の区別をして、わきまえてほしいですよね。あっはっは」
そういって、司会の井藤はわらった。
「ファンのみなさんには、音楽を聴いていただいたりしていて、プライバシーとかいうのも、
わがままなのもわかるんですけどね」
美樹は、そういって、ちょっと頭を下げた。
「美樹さん、プライバシーは大切ですから、やっぱり守られなければいけませんよ。
クラッシュ・ビートの川口信也さんも、この前、この番組出演されたときに、
『矛盾してること言いますけど、おれって、有名人には絶対なりたくないんですよ。
普通に生きる権利のようなもの、プライバシーを守りたいですからね!』って、
言って、笑ってましたもの。あっはは」
「あっ、あの時の放送、おれも見てました。しっかり、録画しました。
クラッシュ・ビートの、歴史的な、NHKi (エヌ・エイチ・ケイ)初出演ですもんね!あっはは」
岡昇がそういってわらった。
「ファンのみなさんや、マスコミの方々が、日常生活の中では、
あまり騒がないようにすればいいんですよ。音楽や芸術のお仕事だって、
仕事は仕事、私生活は私生活ですからね。
そういう、けじめを守る
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