殲滅
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Dが落ちただと!? 一体誰が……!」
「おぉ、サバタがやってくれたようだな。俺も良い掘り出し物の弟子を持ったものだ」
「サムエル……貴様、ただで済むと思うな!!」
「勝手に師匠を殺しておいて、よくもまぁそんな戯言を言えるな、ミハエル。同じ門下生としては呆れて物も言えん。しっかし、本当に魔法が実在していたとは俺も驚いたぜ? 尤もファンタジーに出て来るような大層な代物じゃあ無いみたいだな、三下?」
「クソッ! ミハエル、さっさとこいつを始末するぞ! アクセルシューター36連射ァ!!」
「よっと、甘い甘い、両方とも狙いが全く以て甘いぜ。ちょっとは期待したんだが、所詮現実の魔法使いもこの程度って奴か」
次元世界的にはSSランク級の実力を持っている、麻薬カルテルのリーダーの魔導師セルゲイが発射したシューターの全てをサムは瞬きの内に見切り、わざと見せ付けるように全て斬り捨てていた。圧倒的な力の差を見せる事で、誰に手を出したのか思い知らせるかのように。
一方でセルゲイに協力している辮髪の剣士ミハエルもすぐさまサムと切り結んでいるが、察するに同じ剣術を使うこの男が麻薬カルテルと通じていて、サムの実家にテロを起こしたのだろう。つまりこいつこそがサムの実家の仇ってわけだ。
セルゲイは今の魔力弾の他にも砲撃、身体強化、捕縛魔法の類をリーゼ姉妹のような高い技量で万遍なく使いこなしていて、相当の実力の高さがうかがえる。その上謀略でも滅法強く、ラジエルの連中を除いて管理局が相手をしようと思ったら逆に翻弄される様相が目に浮かぶ程だった。そしてミハエルというホドリゲス新陰流の使い手もまた、躊躇いなく剣を振るえるあたり、剣士としても一端の実力を持っていた。少々中途半端な実力ではあるが。
しかし……それほど強力な魔導師と剣士が協力しても、サムが相手では全く通じていなかった。
「バカな……あり得ない! 魔法が使えない癖に、どうしてこの俺が……!!」
「そっちの業界だと魔法は才能頼りらしいが、そんな温い使い方じゃあこの俺を捉える事は絶対に出来ない。しっかしこんな奴らに実家が滅ぼされたのか……今頃あの世で親父も嘆いてるぜ」
「ふんっ、あんな時代遅れの頑固頭がどうしようが知らないな。このホドリゲス新陰流はもっと有意義に使うべき剣術だ。これを使えば大統領だって殺せる……いや、世界だって掌握できる! それほどの力を好きに使って何故悪い!!」
「ミハエル、おまえは剣術のなんたるかが全くわかっていない。親父やその前の師範達が今の時代にまで伝えてきた殺人剣を、最後に死ぬ一瞬だけ見せてやるぜ」
「知った事か。あとはおまえさえ消せば、俺達の天下は目前なのだ! くたばりやがれぇっ!!」
「チッ、たかが一剣士の分際で! ここまで築
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