殲滅
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っと、トドメは任せるぜサバタ」
「オーケイ、いざ参る!!」
サムの援護もあって俺は変異体に肉薄、感覚的に周囲が遅くなる速度で連続斬りを放つ。最後に暗黒剣を突き刺し、上空に打ち上げて縦に一刀両断する。綺麗に真っ二つになった変異体は床に接地した瞬間、一片も残さず霧散した。
「やっとこさ倒せたか。想像以上に手こずった、こりゃあ入り口の連中に逃げられちまったかもなぁ」
「片付ける手間が省けたとでも思っておけばいいさ。で……大丈夫か、シュテル?」
「私は教主のおかげで何ともありませんが、代わりに教主は……すみません」
「この程度の怪我は、世紀末世界ではよくある事だ。少々傷が深いから休息が必要だろうが……謝られる程大した問題では無い」
「…………」
フォローしたのだが、シュテルは悲しげに顔を伏せてしまう。……出会ったばかりのフェイトを彷彿とさせるな。
……この後、ひとまず肩の応急処置を終えてから俺達は地下倉庫の麻薬を焼き、死体を火葬して灰を海にまいた。その間シュテルは無言で手伝ってくれたが、血で汚れていない自分の手を見て複雑な表情をしていた。
流通ルートの詳細が乗った書類と、金庫に隠されていた大金の所在を確認したら、約束通り情報を渡してくれたリキッドに連絡を送った。
「こちらサバタ……制圧完了。後は好きにしろ」
こうして俺は目的を果たしたのだが、後味は悪かった。
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