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歌集「春雪花」
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 地は震え

  想いし君の

    身を案じ

 祈りしわれに

     難よ転ぜよ



 地震があったと知り、彼は大丈夫なのか…怪我などしてはいないかと案じ、彼に難がなきよう祈るばかり…。
 彼に難が降りかかるならば…私がそれを代わりに受けよう…だから、彼は健やかであるように願う…。



 降り掛かる

   災い君に

    在りしかと

 思いしわれは

     悩みたりける



 彼に何かあれば…そう悩み続けるばかり…。

 ここでは…彼に何もしてあげることは出来ない…。どうしてみようもなく、ただただ…悩み倦ねるばかりだ…。

 自分の腑甲斐無さが…全く恨めしい…。




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