四話、出会います
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ーー!!?」(ズザァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!)
それは勇人の思い違いで、彼女の重大な用件はとてつもなく下らないことだった
●○●○
勇人の中ではグレイワースはクールビューティーのイメージがある
普段の言動も一つ一つが洗礼されていて、喋り方も少し強めの口調
その容姿も雰囲気も大人のものだ
転生された時には原作知識を消してもらっている事もありその考えが根付いている
そんな勇人とグレイワースは屋敷の一部屋で二人は向かい合っていた
「では、本題を話そうか」
「……本題って言っても、母さんの呼び方でしょ?」
「『ママ』な」
「嫌だ」
「何故だ!?」
「当たり前だ!?」
向かい合い、真面目に話し合う二人だが、議題はかなりふざけている
これには五大精霊も呆れてなにも言えない
「そもそも、何故ママって呼ばれたいんだよ?」
「ママの方が何か母性本能をくすぐるじゃないか。 それに私の家でもママだった、だから私もママと呼ばれてみたい」
「下らない理由だな!? てか最後のはどう考えても本音だよな!?」
グレイワースの発言に思わず勇人は突っ込んだ
「では、反対に問うが、ユウトが私をママと呼びたくない理由を聞かせてくれないか?」
「恥ずかしいからだよ!10歳にもなって『ママ』はキツいんだよ!!」
「そうなのか?」
「そうなんです」
「だが、"私には関係ない"」
「なら、俺も呼ばなくて良いよね?」
「それは別だ」
…………。
『………………!』
にらみあう二人。仁義なき戦い
こうして二人が家族になって初めての親子喧嘩の幕が開けたのであった
ーーーーーーー
ーーーーーー
ーーーーー
喧嘩の結果、ユウトが料理を作らないという切り札を出し、胃を手懐けられていたグレイワースがしぶしぶ諦めることによって終了した
●○●○
下らない喧嘩から数日後……
ユウトはグレイワースと共にエルステイン領に訪れていた
近々国内で催される予定の精霊に捧げる儀式について、代々[火の精霊姫]を輩出してきたエルステイン公爵家の当主と相談をしに来たのである
グレイワースがユウトをつれてきたのは、公爵家の当主に男の精霊使いである義理の息子を会わせるためである
「エルステイン家は帝国内でも有数の名門だ。無礼が無いようにするんだぞ」
「平気だよ、母さん(前世でマナーの勉強してるしな)」
そう答える十歳の息子をグレイワースは微笑ましく見ていた
そんな二人を、エルステイン家当主、ヴォルフラム・エルステイン公爵は自ら出迎えてくれた
●○●○
〜ユウト視
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