竜からの宝物
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「・・・私、あの子知ってる・・・」
ヨシノちゃんが竜の宝から映し出される映像を見て言う。俺はその映像を見て一つ気づく・・・女の子の髪が・・・なんか見たことあるような・・・
ジャリ・・・
俺がそんなことを思っていると何か音が聞こえたのでそちらを見る。そこにはヨシノちゃんのお父さんがいた。
「こ・・・これは一体・・・」
「お父さん!!どうして!?ケガは?」
「それが・・・さっき不思議な光を浴びたら痛みが消えたんだ」
ヨシノちゃんのお父さんは俺たちが家を出てくるまで巻いていたはずの包帯をしていない。不思議な光って・・・
「ウェンディの魔法ね」
「い・・・いつの間に〜?」
「ご・・・ごめんね?」
「いや・・・謝ることではないでしょ?」
俺たちが竜の谷に向かう前にウェンディがお父さんの治療をしていたようだ。
よく気が回る子だこと・・・
「それよりこれは?どうしてサキハおばあちゃんが!?」
「サキハおばあちゃんって?」
お父さんは竜の宝から映し出される映像を見て言う。ヨシノちゃんは誰?って顔をしている。
「お前のひいおばあちゃんだよ。家に肖像画があるだろ?」
「あ・・・!!」
お父さんに言われてヨシノちゃんはハッとする。なるほど、だからヨシノちゃんは見覚えがあるのか。そういえば髪にヨシノちゃんの触手みたいなのがあるな・・・跳ねが小さいけど・・・
「あれがサキハだって!?」
「伝説の魔導士の!?」
「伝説の・・・」
「魔導士・・・?」
村の人たちが騒ぐ。ウェンディと俺は伝説の魔導士という言葉に?マークを浮かべている。
「どういうこと?」
「・・・お前に話すのは初めてだな。あのドラゴンを倒したのは、サキハおばあちゃんなんだよ」
「「「ええっ!?」」」
お父さんに言われて俺たちは驚く。でも・・・ドラゴンと仲良さそうにしてるのに・・・どういうこと?
「サキハおばあちゃんがまだ今のヨシノくらいのころだ。
両親を亡くしたサキハおばあちゃんはこの村へやってきた。しかし、魔導士だったサキハおばあちゃんは受け入れてもらえず、村の外れで一人で暮らしていたんだ・・・当時の村人には魔法は怖いものだったんだろう・・・
だが、サキハおばあちゃんは魔法でドラゴンを倒し、長年ドラゴンに怯えていた村人たちはサキハおばあちゃんを英雄として村に迎え入れたそうだ」
「・・・それが私の家、村で唯一の魔導士一族なのね?」
お父さんの話を聞いてヨシノちゃんはそう言う。すると映像から突然声が聞こえてくる。
『お願い!早くここから逃げて!!』
ドラゴンに向かって叫ぶサキハおばあちゃん・・・ん?やっぱり猛烈な違和感・・・
「え・・・じゃあこれって・・・サキハおばあちゃ
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