episode13
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に数人残し、自分は甲板で敵を待った。
海軍は船尾から。海賊は甲板へ。
先に船に着いたのは海軍。遠くから放たれる弾丸を多節鎌で防ぐ。節が普段より多くなっているお陰か、振り回せば振り回すほど鎖が伸びて威力が増す。長くなった鎌の先を、身を乗り出している奴らに向かって投げ付けると、その内の何人かは負傷して数が減った。
「今から大立ち回りするから、皆は海から奴らを狙って!」
「おう!」
「僕の攻撃も避ける自信がある奴は残って、援護を!」
「おっしゃあ!!」
次々と海へ飛び込む仲間たちを見送り、乗り込んで来た海兵に向かって攻撃をする。
海兵の中には能力者もちらほら見られたが、アンカーの武器に触れた者は全て刃を受けて倒れた。物理攻撃が効かないはずの自然系の能力者も全てである。
「くそっ! あの小さい奴、妙な武器を...!」
「あの鎖に触れると力が抜ける...。まさか、海楼石か!?」
「遠距離から攻撃するんだ! あの鎖が当たらない場所からの攻撃に集中しろ!!」
船に乗り込んでいた者も1度引き上げ、船からの攻撃に移る。だが、その船の底には、船に穴を空けるべくその場を漂う魚人が多数。全ての海兵が引き上げた瞬間、船が真っ二つに割れ、あっという間に海に沈んで行った。
アンカーに気を取られたのが仇となり、海に飛び込んだ魚人の存在を軽視した結果である。
海軍側の掃討が予想より早く終わり、ジンベエの加勢に向かったがそちらもちょうど同じく掃討を終わらせていた。
ジンベエは驚いた様子で「もう終わらせたのか」「殺してないだろうな」と声を上げた。
「毎度のことだけど、僕そんなに信用無い?」
「お前さんは分からんからな」
「大丈夫。殺してないよ、今回は...」
「今回“は”!?」
「今回はそんな暇なかったし、冷静だったから大丈夫!」
自信満々に胸を張って言い切ったアンカーの脳天に、ジンベエの拳が振り落とされたのは言うまでもない。
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