1部分:第一章
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ありませぬ」
「越にもいたのですね」
「この世ならぬ美を持つ女が」
「私は現の世にいるのか」
王は恍惚としてだ。こうまで言った。
「それとも夢の中にいるのか」
「いえ、現です」
「我等もまた現の世にいます」
「それは確かです」
臣下の者達がそれは確かだと王に告げる。
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