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インフィニット・ストラトスGM〜天空を駆ける銀狼〜
ラウラ・ボーデヴィッヒという存在
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薄く染まる頬を見て、私は怒りを覚える。
違う。私が尊敬していたのはそんな貴女じゃない。強くて凛々しくてそれでいて堂々としているそれが貴女なのに……!!
だから、許せなかった。教官をそんな表情にさせる存在が。そんな風に変えてしまう二人の存在が。だから、認めるわけにはいかない。認めるわけにはいかないのだ!!
??
『……那珂。貴様……』
前を歩いていた奴は振り返ると嬉しそうに笑う。
『初めてですね。ボーデヴィッヒさんが私の名前を呼んでくれるなんて、どういう風の吹き回しですか?』
『……』
『うわぁ……。そんな睨まないでくださいよ、軽い冗談ですって』
『教官には血が繋がってない兄弟がいるそうだ。………那珂、お前か?』
奴は立ち止まると顎に手を当てて、考えるとニコッと笑うと
『さぁ……、どうでしょうね?』
と意地悪な笑みを浮かべたまま、競技場へと向かった。
??
だから、私は暗闇の中 手を伸ばす。
(だから、よこせ!力を!)
(あの男を完膚なきまでに叩きのめす力を!!)
(私から大切な人を二回も奪ったことを後悔させる力を!!)
『ーー願うか……?汝、自らの変革を望むか……?より強い力を欲するか………?』
(あぁ……、くれてやる!!だから……)
伸ばした手が何かを掴んだ。それは暖かいような、冷たいような……不思議な感触だった。
???
「あぁああああああ!!!」
つんざくような大声を出したボーデヴィッヒさんによってシャルルが吹き飛ばされた。私はそれを見て、いやな予感があっていたのを感じた。吹き飛ばされたシャルルは一夏の横まで飛ばされるとボーデヴィッヒさんを見て、驚愕した。
「な、何……あれ……」
「なんなんだよ……」
操縦者を守るように形どっていたISはドロドロと溶け、ボーデヴィッヒさんを包み込んで行く。黒い闇に飲まれて行く白く華奢な身体。
「くそっ!こんな時に!!」
そのドロドロの黒い液体はボーデヴィッヒさんを包み込むと地面にポタポタと落ちて、高速に形を作っていく。
「「っ!」」
一夏と私が息を飲む。少女のようなものはその手に見覚えがあるあるものを握っていた。
「雪片……!」
私が飛びかかろうとする前に一夏が飛び込んでいた。
「許さねぇーーー!!」
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