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インフィニット・ストラトスGM〜天空を駆ける銀狼〜
ラウラ・ボーデヴィッヒという存在
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を向くと

ーー残念。負けてしまいました。

と声に出すことなく、口パクで言った。その後、痛そうに顔をしかめる。
その様子に固まるオレとボーデヴィッヒ。しかし、その中一人だけ冷静な奴がいた。

「これで僕らの勝ちだね」

「なっ……!?」

シャルルはボーデヴィッヒの背中に銃をつけるとダン!ダン!ダン!と連発で撃ち込む。
確かにオレらの勝ちになる筈だった。
しかしーー

???

『あなたがピンチに陥った時は私が貴方を守りますよ。なので、心配せず。一夏をコテンパンにしちゃってください』

銀色のISを装着した奴はそう言って、私に振り返った。そして、少し意地悪な笑みを浮かべると

『一夏は日頃から箒達の女心をズタズタにしてるので……少しこらしめないと』

と言うと。真面目な顔で歩き出した。しかし、その瞳にはまだ興奮が浮かんでおり。



その表情があの時のあの人と重なったーー



??

あの人ーー織斑千冬と会ったのは、私が深い深い闇に落ちた時だった。
常に優秀だった私はある事故により、IS訓練において部隊員たちと大きな差が出来ていた。そんな私をあざ笑うように日に日に差は広がっていった。頑張っても頑張っても頑張っても頑張っても差は縮まることがない。そんな私を部隊員たちは嘲笑と侮蔑を向ける。それと同時に最も嫌な烙印【出来損ない】をいつの間にか押されていた。
そんな時、私は光を見た。
『ここ最近の成績は振るわないようだが、なに気にするな。一ヶ月で部隊内最強の地位へと戻れるだろう。なにせ、私がおしえるのだからな』
その言葉は偽りなどではなかった。あの人の教えを忠実に実行するだけで不思議といつの間にか頂点へと上り詰めていた。その頃からだろうか、周りの目が気にならなくなったのは。
ただ、あの人に認めてもらいたい。褒めてもらいたい。それらの欲求だけが強くなっていった。

あぁ、この人のように自分を信じれるようになりたい。凛々しくなりたい。堂々となりたい。

強くなりたいーーー


『教官はどうしてそんなに強いのですか?どうしたら、強くなれますか?』

その時、教官は珍しく優しい笑みを浮かべた。鬼で知られるあの教官が。
その表情は何故か私は気に入らず、胸の奥がチクっと痛む。

『私には兄弟がいる。と言っても一人は血が繋がってないんだがな』

『………兄弟ですか』

『あいつらを見ていると、わかる時がある。強さとはどういうものなのか?その先に何があるのかをな』

『……よく分かりません』

『今はそれでいいさ。そうだな、いつか日本に来たときに会ってみるといい。二人とも、只者ではないぞ?
あぁ……ボーデヴィッヒ、一つだけ忠告しておくぞ。あいつらにーー』


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