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インフィニット・ストラトスGM〜天空を駆ける銀狼〜
何をやってるんだか……
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一夏が叫ぶ。しかし、その叫び声はあちらに届くことはない。
「酷いな」
「えぇ」
私は箒に相槌を打ちながら、この模擬戦の結末を見守る。
数分後、勝敗がついたはずだった。しかし、黒いISは一向に攻撃をやめる気配がない。むしろ、相手を殴り蹴り破壊することに喜びを感じてるようだ。その様子に私は怒りを覚える、しかしその私より先にその戦場に飛び込んだ者がいた。
「うおおぉぉおお!!」
零落白夜を発動した一夏はバリアーを切り刻んで行く。そして、大きな穴が空くと瞬時加速する。
「その手を離せ!!」
そう言って、飛び込んで行く一夏を見て 私は苦笑するが俺も銀狼を展開する。そして、何故か身動きが取れなくなった一夏とその一夏を撃とうとしているボーデヴィッヒの間に入る。ボーデヴィッヒは私を見ると顔を顰める。
「またやらかしていますね。ボーデヴィッヒさん」
「また。お前か」
火花を散らすボーデヴィッヒを涼しい顔で受け流すと一夏に振り返る。
「一夏、あの二人お願い出来ますか?」
「え?あぁ」
「お願いします。ボーデヴィッヒさんは私が食い止めますから」
それだけ言うと前を向く。
「でも。今回はやりすぎではありませんか?」
「ふん」
そこで私はボーデヴィッヒが眼帯を外していることに気付く。右目を見た途端、ゾワゾワとやな予感が背中を覆う。
「貴様には二回、いやそれ以上か。邪魔をされたからな」
「邪魔をしたわけではありませんよ。親友が傷つく姿が見たくなかっただけです」
「まぁ、いい。貴様もここでさっきの二人のようにしてやる」
「どうぞ。ご自由に」
私はやな予感がする右目からなんとか視線を逸らす。
「死ね??」
そう言って飛びかかって来た時だった。
ガギンッ!
と金属音が響くと
「はぁ……。やれやれ、これだからガキの世話は疲れる」
「千冬お姉ちゃん!?」
千冬お姉ちゃんが生身の身体でISブレードを背負って、私とボーデヴィッヒの間に入った。
(……この人は不死身か……)
「模擬戦をやるのは構わんが、観客席のバリアーを破壊される自体になっては教師として黙秘しかねる。この決着は学年別トーナメントで付けてもらう」
「教官がそう仰るなら」
「いいか?織斑、那珂も」
「分かりました」
「はい」
「では。解散」
ボーデヴィッヒは立ち去る前に私を見ると憎らしそうに睨んだ。
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