sts 08 「放たれた1発」
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のほうが射撃戦を行えて複数に攻撃できる以上、シグナムの指示に従うほうが効率が良い。
あたしが手短に「おうよ」と返事をすると、シグナムは大型であるガジェットV型を叩くために高度を下げていく。あたしは高度を維持したまま進む。
「行くぞアイゼン!」
長年の相棒に声を掛けながら空中に制止し、鉄球を4発出現させる。
10年前のあたしなら射撃の精度や威力の面からこのへんで使ってたが、伊達にこの10年管理局で任務をこなしたり、戦技教官の資格を取ってきたわけじゃねぇ。今のあたしならもっと一度に敵を殲滅できるはずだ。
あたしはさらに4発出現させ、それらを撃ち出すためにアイゼンを後方へ引く。
「まとめて……ぶち抜けぇぇ!」
赤色の魔力を纏った鉄球を4発ずつアイゼンで叩いて撃ち出す。赤い軌跡を描きながら下方に広がっている森の中へと姿を消し、移動していたガジェットT型に命中。一瞬のタイムラグの後、木っ端微塵に爆発する。
シグナムもきちんと大型を破壊しているようで、少し離れた場所から爆発が起こる。別方向に迎撃に向かったザフィーラも順調に敵を殲滅しているようだ。
――よし、この調子ならフォワード達に戦闘させずに終わらせられる。
そう思った直後、シャマルから通信が飛んできた。どうやら今交戦している場所に向かって新手の戦力が移動しているらしい。タイプは空戦型であるガジェットU型でその数は約20機ほど。
ちっ、会場にレリックはないってのに今日の敵はえらく張り切ってやがるな。それともこれまでは出し惜しみしてただけってか……まあ何にせよ、あたしのやることは変わりはしねぇ。
『ヴィータちゃん、シグナム、もうすぐ新手がそっちの戦闘区域に入るわ』
「心配すんな、1機たりとも抜かせやしねぇ。全部落としてみせる」
『だそうだシャマル。こちらは任せろ』
『でも……いや、そうね。頼りになる戦力も向かってるみたいだし、そっちはみんなに任せるわ』
戦力?
フォワード達はホテル前で待機しているはずだし、なのは達は会場内の警備をしている。AMFを持っているガジェット戦で頼りになる人間なんて……消去法で考えてあいつしかいねぇな。
ガジェットU型が目視できた直後、そこへ灼熱を纏った閃光が駆け抜けていく。炎熱変換を行った砲撃は極めて威力が高まるため、一瞬にして敵を駆逐した。
炎熱砲撃魔法《ブラストファイア》。
シグナムと同じ炎熱変換の魔力資質を持っているメカニックの主砲であり、そのパートナーであるあいつの主砲でもある高威力の魔法だ。まあリミッターが掛かっているので最大火力には遠く及びはしていないだろうが。
「まったく……何でお前まで出てくんだよ」
昔と形は異なるが色合いは変わっていないバリアジャケットと漆黒の長剣。加え
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