第2章 ヘンシェル星系攻防戦 中編 殺戮の嵐
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
それに動揺した私の代わりにおやじことコートニー軍曹は
「シュナイダー、これは准将の最後の貴官に対する命令だ。
ちゃんとお勤めをして差し上げろ。」
と低く、ゆっくりとした口調でおやじは言った。
私は、泣きながら言われた3つを武器庫から出して倒れている准将に渡した。
「よしよし、いい子だ。
泣くなシュナイダー。必ず生き残れよ!」
そして、中将は
「レナ准尉。今後の指揮をレスラー・メッケル大佐に任せると伝達してくれ。
そして、貴官に命ず。必ず生きて、この戦闘を終えろ。
以上だ。」
レナ准尉は、とんでもなくきれいな敬礼で
「レナ・アボット准尉
了解しました。准将閣下。」
中将はさも満足そうに
「よろしく頼んだぞ、准尉。
さらばだ。」
と敬礼を返す。そして、レナ准尉は
「諸君行こう!
必ず生きて、生きてこの星系から生還するぞ!」
レナ准尉は振り返って
「では、准将閣下 しばしのお別れです。
閣下のもとで戦えたことを誇りに思います。
次もしも、生まれ変わりという概念があったら
また、閣下のもとで戦わせてください!」
中将は
「貴官らが生き残ったらいいぞ。
だから必ず生き残れ! 健闘を祈る!」
こうして、ケイン中将を置いて私たちはその場を離れた。
救出に向かった全員はそこから脱出するために全力を尽くした。
私は装甲車上部ハッチから機関砲を打ちまくった。
ケイン中将のために。
そして、我々が宇宙港を離れてからだいたい5分後に後方で大爆発が起こった。
ケイン中将が自爆したのである。
すでに周囲には敵はおらずただただ敵、味方多くの血を吸った赤土、岩などがあるだけであった。
レナ准尉は全員に下車を命じた。
「総員整列!
ケイン准将閣下に向けて敬礼!」
おそらくその場の全員が泣いていたと思う。
こうして、私は尊敬する上司を失った。
ケイン中将の命令にこたえるために、こうして今擲弾装甲兵をまた一人殺した。
生き残るために。
敵が側面から攻撃を仕掛けてくる。かわす。後ろから、無防備な背中に向けて一撃、一息も入れずに首にトマホークを振り下ろす。
また、敵が来た・・・
そうこうしているうちに、2時間に及ぶ血みどろの銃撃・白兵戦は終わった。
また、わが小隊でも2名が戦死し、1名が重傷を負った。
帝国軍はその日の夜中にも夜襲をかけてきた。
まったくの不意打ちではあったものの、レスラー大佐の綿密な防御戦術により敵を撃退した。
しかし、この時ロイ予備役大尉が戦死した。
敵が引き上げた後、防御陣地の再構築を行っていた時であった。
敵のレンジャー小隊であったと思われるが、1個小隊くらいの擲弾装甲兵が強襲をかけてきたのである。
ロイ予備役大尉はついこの間の鉱山攻防戦での戦功により予備役中尉から予備役大
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ