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歌集「春雪花」
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 愛おしき

  君の笑顔を

   見るるなら

 われは命も

    惜しくなかりき



 彼の笑顔…見たくて堪らない…。
 もし…今、この命を対価に彼の笑顔が見れるのならば…命を賭しても構わないとさえ思ってしまう…。

 この淋しさ…どうしたら和らぐのだろう…。



 恋しくも

  叶わぬならば

    世を捨てて

 旅に明け暮れ

   死を待ちにける



 どんなに彼を恋しく想おうが、この恋が叶うことはないだろう…。
 ならばこの先…世捨て人にでもなり、旅をしつつ…残る時を死を待ちながら過ごすのも良いかも知れない…。

 愛した者が傍に居てはくれない…そんな時間を嘘で塗り固めて生きたくはない…。





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