もう一つの運命編
第9話 男の戦い、女の戦い
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れば真に迫った力を持つと、その姿は語っていた。
『お前が私の相手をすると?』
『そうだ。お互い惚れた女のためだ。1対1で行こうぜ。王サマよ』
『悪くない趣向だ。――来い。ここでは我が妃を巻き込む』
ロシュオが手を黒影・真に向けると、彼らは歪んだ白い亀裂に包まれ、玉座の間から消えた。
巴は改めて王妃と対峙した。手には免疫血清が入ったキャリーケースを提げて。
「先に聞きます。素直にこれを注射されて消えてくれる気はありませんか?」
「結果的にそうなれば受け入れましょう。けれども、ロシュオも言ったように、わたくしも抗います。あの人を愛した一人の女として」
王妃が掌を巴に向けた。
直後、巴は背後の岩壁に叩きつけられていた。
地面に落ちた巴は、這いつくばって咳き込んだ。
(何が起きたの)
「わたくしの心臓は、あの人が与えてくれた黄金の果実。この程度の異能は造作もありません」
「――、待ってよ。そんな力、碧沙の体で使ったら」
碧沙の体のオーバーロード化は劇的に進んではしまわないか。
王妃は答えない。それが答えだった。
「許さない」
巴はぶつけた背中の痛みも忘れ、立ち上がって量産型ドライバーを装着し、アーモンドの錠前を開錠した。
「変身!!」
《 ソイヤッ アーモンドアームズ ロード・オブ・白鹿毛 》
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