マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0980話
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と、海草サラダを食べていた美砂がこっちに流し目を送ってくる。
「で、アクセル君。円はどうだったのよ? それなりにいい身体してたでしょ? 胸は大きいって程じゃないけど、美乳にげふぅっ!」
言葉の途中で飛んできた炎の玉が美砂の顔面へと命中する。
まぁ、炎の玉とはいっても温度自体は体温と殆ど変わらないような低温だった為か、火傷とかはなかったらしいが。
そうして炎の飛んできた方へと視線を向けると、そこにはシースルーの紫の衣装に身を包み、アーティファクトの純炎の涙を身につけた円の姿があった。
頬を真っ赤にしながら手の中に炎の玉を生み出している。
「ちょっと、いきなり何するの!」
「何するじゃないわよ! 美砂こそなんて事を口走ってるのよ!?」
がーっと言い合いをする2人に、周囲からはいつもの如く野次の声が掛けられ、それぞれに食券を賭けていく。
3-Aでは当たり前の光景だったが、普通であればこの賭けが成立するのはあやかと神楽坂の喧嘩なので、どこか違和感があるな。
「はぁ……あの姉ちゃん達2人もかなり強いなぁ」
小太郎のどこか感心したような声を聞きつつ、小さく苦笑を浮かべるのだった。
「全く、ああいう話はせめて周囲に人がいない場所でやってよね」
「まぁまぁ、そんなに怒らないでよ。にしても、円がここまで照れ屋だったなんてねぇ……6年近く付き合ってきたけど気が付かなかったわ」
朝食が終わってから数時間。ようやく落ち着いた2人は、皆と一緒に昨日と同様砂浜へとやって来ていた。
視線の先では3-Aメンバー達がビーチバレーをしており、2日続けての海での卒業パーティだというのに、全く飽きた様子がない。
長瀬辺りが鳴滝姉妹によってリクエストされ海の上を走っているが……この辺に関しては既に驚くべき事でもなかった。
こうして見ると、皆がそれぞれ思い切りこの卒業パーティを楽しんでるんだよな。
まぁ、それも当たり前か。卒業パーティは全部で5日の予定であり、今日は既に4日目。となると、残りは今日を入れても2日しかない。
つまり、中学入学から6年――小学校から一緒だった者達にすれば12年――ずっと一緒だった皆との別れがすぐそこまで迫っている事になり、だからこそ今を精一杯楽しもうとしているのだろう。
……もっとも、普通なら5日間も卒業パーティをやり続けられるというのが有り得ないんだろうから、かなり恵まれているんだろうが。
いっそ、ホワイトスターの魔法区画にある魔法球を提供しても良かったかもしれないな。あれなら単純にこのエヴァの魔法球の倍の時間的な余裕があるし。
ただ、あの魔法球は技術班の巣窟となっているうえに、この海みたいなバカンス用として使うのには向いてないしな。
そんな風に
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