ハイスクールV×D ライド30
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には反吐が出る」
四季の言葉を聞いたゼノヴィアの顔に浮かぶのは嫌悪の表情。
「そうだ。聖なる因子を抜き取り結晶を作ったのだ」
そう言って嬉々とした表情でバルパーは懐から一つの結晶を取り出して四季達に見せる。
「こんな風に」
己の存在を主張するように輝く結晶に木場の表情が変わる。憎悪と怒りが頂点に達したと言うべき表情を浮べながら、バルパーを睨み付ける。
「これにより、聖剣使いの研究は飛躍的に向上した。だが、教会の者共は研究資料を残し、私だけを異端として排除したのだ」
(……なるほど、追放だけで済ませたのは……研究を向上させた功績に対する対価って所か)
落胆の表情を浮べて言葉を語るバルパーに四季は嫌悪を浮べながらそんな事を考えてしまう。
「貴殿を見るに私の研究は誰かに引き継がれているようだな……。ミカエルめ、私を断罪しておいて」
「同志達を殺して因子を抜いたのか?」
ゼノヴィアの方を見ながらそう呟くバルパーに近付きながら、木場は超兵装ブラスター・ダークを抜き、憎悪の表情を浮べながらそう問う。
―憎メ―
「そうだ・三つほどフリード達に使ったがね。。これは最後の一つだ」
―奴ヲ許スナ―
「ヒャハハ! 俺以外の奴等は因子に適応出来ずに信じ待ったがな!」
―ソノ怒リノママ―
「自分の欲望の為に、どれだけ命を弄んだんだ! バルパァァァァァァァァァァア!!!」
―ワレヲ使イ、奴ヲコロセ―
超兵装ブラスター・ダークの闇が木場の服を漆黒の鎧に作り変えていく。腕から体全体へ、頭を除き漆黒の鎧に包まれた彼の姿はかつての暴力の支配する聖域の影に生きた騎士達に似ていた。
『シャドウパラディン』
力への誘惑が木場の心を蝕み、感情のままに超兵装の誘惑を彼は受容れてしまった。
「四季……あれって」
「あいつ……力に飲み込まれた」
詩乃の言葉に四季が答える。四季が辛うじて戻れていた一線を遥かに超えた木場は黒く染まり、赤く輝く瞳でバルパーとエクスカリバーを持つフリードを睨み付ける。
「私を断罪した愚かな天使どもと信徒どもに、私の研究を見せ付けてやるのだよ」
そんな木場の変化を……四季の例もある為か、気付いていないバルパーは狂気に染まった笑いを挙げている。
「それがコカビエルに加担する理由……そんな事で」
そんなバルパーの言葉に怒りを露にするリアス。そんな彼女達を一瞥しながら、バルパーは結晶を投げ捨て、
「どうせ余り物だ、これはくれてやろう。貴様の同士とやらの成れの果てだ」
はき捨てる様に、嘲笑うように告げられる言葉……それがバルパーの最大のミス。
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