夜に舞う蝶
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声をかけられた・・・
いい奴らじゃないのは・・・すぐにわかったけど・・・どうでもよかった。
村を元通りにするためなら・・・なんだってできたから・・・でも・・・ゴホッ!」
「シユウ!!」
シユウさんは苦しそうに咳をする。ケガがよっぽど深いんだろうか・・・
「ばか・・・だよな・・・ずっと・・・村を襲った奴らに従ってたなんて・・・」
「もう話さなくていいから!!」
ヨシノちゃんが止めるが、シユウさんは話すのをやめない。
「俺は・・・もう一度帰る場所が欲しかったんだ・・・一人で生きるのは・・・つらくて・・・」
「・・・バカ・・・」
シユウさんの手をヨシノちゃんはギュッと握る。
「シユウは一人ぼっちじゃないじゃん・・・私がここにいるよ!!私・・・シユウを一人になんかしない!シユウの家はここなんだよ!?だから・・・」
ヨシノちゃんはシユウさんの手を強く握りながら、大粒の涙を流す。
「ずっとここにいてよ・・・!いなくなっちゃやだよぉ・・・」
シユウさんはヨシノちゃんにそう言われると、少し笑顔になる。
「・・・そっか・・・もう・・・ずっと・・・一人じゃなかっ・・・ありがとう、ヨシ・・・ノ・・・」
シユウさんはヨシノちゃんにそう言うと、ヨシノちゃんに頭を預けるように気を失う。ヨシノちゃんはそんなシユウさんを抱き締める。
「・・・シユウ?ねぇ・・・やだぉ・・・やだ・・・シユ・・・シッ・・・シユウ〜・・・」
ヨシノちゃんはシユウさんを抱き締めながら声を出して泣く。
シャルルやルーシィさんたちも、そんな二人を見て涙する。
だけど・・・俺にはわかる・・・
まだわずかにシユウさんに生気がある!!
「俺に任せて・・・」
「シリル・・・?」
俺はシユウさんに魔力を当てる・・・だけど、俺の力じゃあ全然傷が治るようには見えない・・・
「私に任せて!!」
「ウェンディ!あんた、そんな体で・・・」
「ウェンディが危険なことになっちゃうよ〜!!」
「大丈夫!!」
ウェンディはシャルルとセシリーに大きな声で言う。
「絶対に助ける!!もうこれ以上・・・大切な人たちを泣かせたくないの!!」
ウェンディがそう言い、治癒魔法の魔力を強める。すると
「傷が・・・」
「消えた・・・」
俺たちの体に合った傷がみるみる消えていく。さらには氷漬けにされていた村人たちも少しずつ元に戻っていく。
「すごい・・・」
「ウェンディが本当に得意なのは攻撃魔法じゃなくて人を癒す治癒魔法なの。でも・・・」
ウェンディが魔力を当てているとシユウさんは目を覚ます。
「こんな大きな魔
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