第3話 我が祈りは旭日と共に 其ノ3
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ないと来た。
通信装置はミノフスキー粒子で役に立たない、ジリ貧だな」
「確かに、だが相手もグワラディアがわからない訳だろ?」
「なんでそう言い切れる? ラリー」
「特定されてりゃとっくにヤられてる」
「なるほど、互いに相手が見えない訳だ。
迂回もできない以上、長距離攻撃は当てにならない。
距離をとっての攻撃は不可能って訳だ」
俺は顎に手を当てて考えた。
「艦内の酸素残量は後2時間。
それまでにムサイ級2隻と随伴のMSをやり過ごしてリーアにたどり着かにゃならん。
ノーマルスーツを着ればもう少し時間を稼げるかもしれんが……損傷した時に大方のスーツがダメになったからな……。
……少尉、本艦に残された戦力は?」
「…旧式のジムUが4機、内2機は小破。
船外作業用のモビルポッドが2機、グワラディアに関しては……側面ミサイルランチャー喪失、第2主砲塔損傷、残ってるのは第1主砲と対空機銃、船首ミサイル発射管のみだ」
生き残ったクルーで最先任だった少尉に問い、帰って来た答えにゲンナリした。
「どうするんだ? さっきお前も言ってたが、このままじゃジリ貧だぞ」
「…………遣り様は、ある」
俺はメインブリッジから望む外のデブリ群を見ながらそう言った。
「この宙域は1年戦争時からの艦船やMSの残骸が山の様にある。
無論その中にはサブジェネレータが生きてる奴もある」
「なるほど、デブリ群を囮にする訳か。
って事は、敢えて敵さんと殺り合う気か?」
「どのみちやり過ごしても連中は追撃して来る。
追撃なんぞされたらこっちはどうしようもない。
なら、消えて頂くに越した事はないだろう?」
俺は全員を見回し、ニヤリと笑った。
「現時刻を持って俺が指揮をとらせてもらう。
さぁ皆……パーティーを始めよう」
???
宇宙を漂うデブリ群の中。
そのデブリの中に、不気味な単眼が揺らめいた。
ネオジオンの開発した重MS、ドライセン。
重MSの系譜を受け継ぎながら、高い機動力と堅牢な装甲を併せ持つ、ドムタイプの最新鋭機だ。
その背後にはゲルググ、ジムコマンドなど、全く統一性の無い機体が並んでいる。
ドライセンのモノアイが周囲を見渡し、ジムの残骸を見つける。
ドライセンのパイロットは舌打ちしながらアームを動かし、近寄ってきた残骸を叩いた。
慣性に従い、ジムの残骸はムサイの残骸にぶつかって跳ねた。
ここには居ない、そう感じたパイロットはモノアイの発光信号で仲間に伝えようと振り返り……。
ピーーッ??
画面に映った所属不明機のマーカーを見つけた。
そこにあったのはザクTの残骸。
デブリ群には未だサブジェネレータの生きている物もある。
なんら不思議では無
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ