第二十七話
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分そっくりな影を作り出す禁術」
「え?」
「その分身はほぼ自分と同等の肉体的戦闘能力を持つ上に忍術の行使も可能と来ている。オーラを均等に割り振ってしまう(解除されると使用されなかったオーラが経験値を伴って自身の体に帰って来るとこの作品ではしています)ことや、過度の衝撃には耐えられないというデメリットも在るけれど、それを補って余りある、もし敵に使われたら物凄く厄介な術の一つだね」
「へえ、色々あるのね」
心底驚いたといった感じの母さん。
久遠については既に失神している。
俺は影分身を消して母さんに向き直る。
「魔法はあの人にそれを扱う資質が無いと言われていたけれど、その忍術は母さんも習得出来るものなの?」
「あー、えーっと」
「どうなの?」
母さんが期待を込めた瞳で俺を見つめる。
「結論から言えば出来る」
「本当に?」
「うん。体を流れるエネルギー、つまりオーラを自由に操る事が出来れば。これは生物だったら誰でも持っている命の力だから」
「へえ」
「ただ、オーラは長い時間をかけて少しずつ自分の体にあるオーラの巡廻路にあるしこりを押し流して通りを良くしないと使えないから」
前の世界の忍者は外側ではなく内部への働きかけは人種的に誰でも(一部例外もあるが)出来たようだが、そういった認識のないこの世界では念を習得する他ないだろう。
「長い時間ってどれくらい?あーちゃんは使えているようだけれど」
「解らない。1年か…10年か。俺は昔事故で体にある精孔…オーラを生み出して放出する穴のようなものかな?それが開いてしまって、以来転生を繰り返しても最初から使えているからね」
「無理やり開く事は出来ないの?」
「念能力者、えっと、つまりオーラを使うことが出来る人たちの事だけど。その人が普通の人間に対して念(オーラ)をぶつけると、ぶつけられた相手の体はビックリして精孔が開いてしまう事があるらしい。ただ未熟な念能力者だと相手を傷つけてしまうから危険な行為ではあるね」
「あーちゃんは?」
「俺は念応力を覚えておよそ10年。中堅の能力者って所かな。まあ、念能力は覚えてしまえば身体能力の強化、疲労回復力の上昇、老化の遅延など凄く便利だけどね」
すると行き成り母さんは俺の肩を掴んで真剣な表情で聞き返してきた。
「あーちゃん、最後の何だって?」
ミシッっと俺の肩に母さんの手が食い込む。
「ろ、ろ、ろ…老化の遅延ですうっ」
「あーちゃんなら母さんの精孔?開ける事が出来るわよね?」
「はっはい!」
母さんからの凄まじいプレッシャーに俺は咄嗟に了承の言葉を発していた。
「そう、じゃあ早速お願いね」
母さんは満面の笑みを
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