第二十七話
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ら前世の記憶があるといっても、あなたは私がお腹を痛めて生んだ子供に違いはないわ、だからそんな寂しい事は言わないで」
優しく総てを包み込んでくれる母さんの抱擁。
「いいのかな?俺は普通の子供のような成長は出来ないと思う。それで母さんには寂しい思いをさせてしまうと思うよ?」
「いいのよ」
「いっぱい迷惑をかける事になるかもしれない」
「子供に迷惑を掛けられるのは親の努めよ」
「ありがとう、母さん」
俺はそう言って母さんをギュッと抱き返した。
しばらくすると互いに落ち着きを取り戻したところで母さんから質問があった。
「そういえば、あーちゃんの前世って忍者だったって言ったけれど」
「うん」
「母さん凄く疑問だったんだけど、分身の術とか、よくテレビアニメとかであるじゃない?やっぱり分身の術って高速移動の残像なの?」
「ええっと…分身の術にも色々あって、一概に間違いだとは言えないけれど」
と、そう前置きをしてから俺は印を組む。
「先ず自分の幻影を生み出す普通の分身の術」
そう言うと俺の横に現れる俺の幻影。
母さんと、近くに居た久遠が眼を丸くしている。
母さんは俺の分身に近づくとおもむろに分身に手を突っ込んだ。
するとその手は俺の幻影を突き抜けて背中から両手が飛び出している。
「これは魔法なの?」
自分が思っていたものとは全く違う分身の術に母さんは魔法ではないのかと聞いてきた。
「ううん。これは忍術と言われている物、魔法とはまた別の理の力。それにこれはただの幻影、ホログラフのような物だね」
俺は分身を消すと台所に近づき蛇口を捻り水を垂れ流し始めた。
「そして次が」
そう言ってまた印を組む。
「水分身の術」
すると蛇口から垂れ流されていた水が浮き上がり俺の隣りに来て俺とそっくりな姿になる。
するとまたも母さんは俺の分身に手を伸ばした。
「冷たいわ。これは水よね?」
「うん。水や砂などをを自分そっくりに化けさせて操るタイプ。物質操作系の術だね」
俺は分身を台所に向わせると蛇口を捻り水を止め、分身をシンクの上まで移動させると術を解く。
すると制御を離れた水分身は母さん達の目の前でただの水に戻り排水溝に吸い込まれた。
「後はこれ」
そして俺は最後に十字に印を組む。
「影分身の術」
ボワンと現れる俺の分身。
「これは最初のよね?」
「ううん。違うよ」
「喋ったわ!?」
分身の俺が喋り出した事に驚く母さん。
そして俺の分身が母さんに抱きつく。
「暖かいし、ちゃんと呼吸や心臓の音も聞こえる」
「そう、自分のオーラ(チャクラ)を使って自
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