暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
sts 07 「募りつつある不安」
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とりだけってのもあれやろ?」
「それはまあそうだけど……だったら私やフェイトちゃんの相手も用意するべきなんじゃないかな」
「それはそうなんやけど、ショウくんは何かあったら外の応援に行ってもらおうと思ってるから居って居らんようなもんやし」

 だったら最初から外の警備に回してよかったんじゃないのか。正直お前ら3人居るだけでも十分な戦力なんだから。

「別になのはちゃんかフェイトちゃんがショウくんと一緒でもええよ」
「え、いや、それは……その」
「こっちとしてはその手の準備はしてなかったわけだから、いきなり言われても困るんだけど……まあはやてちゃんは上から急な連絡が入ったりもするかもしれない立場だし、その際の穴を埋めるためにもショウくんと居たほうが良いだろうね」
「というか、元々今なのはが言ったような理由で相手役にしたんじゃないのか? 受付までの時間潰しであんな言い回しをしたような気もするし」

 俺の発言にはやては笑いながら本音を見抜かれたことを認めた。彼女が言うには部隊長として緊張を解そうとしたらしいが、俺やなのは達は生きてきた年月の半分以上の時間を管理局員として過ごしている。
 そのため経験はそれなりにあるのだから極度に緊張したりしているわけがない。今のような行動をされると、逆に気が緩みすぎる可能性の方が高いくらいだ。
 ただ……これまでのはやての動きや仕事量などを考えるとストレスの類は俺達の比ではないほど感じてきたはずだ。彼女の気が少しでも休まっているのならば、これくらいのことは認めるべきかもしれない。

「あっ、次私達の番みたいだよ」
「後ろにまだお客さんもいるみたいだから急いだほうがいいね」
「そうやな。みんな、気を引き締めて行こか」
「……ふざけてた奴が言ってもな」
「ショウくん、こういうときは野暮なことは言わないもんや」
「はいはい、了解しましたよ八神部隊長」

 お気楽な会話をしてはいるが、やはり胸の中にある不安は消えてはくれない。むしろ時間と共に募っていくばかりだ。
 例えガシェットが襲ってきても戦力的には充分に任務を達成できるはずだ。ティアナのこともヴィータに頼んでいる……だが嫌な予感がしてならない。
 何も起きなければいいのだが……。


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