sts 07 「募りつつある不安」
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トに入れるには大きすぎる背丈になってしまった。なのでかばんに入ってもらうしかないのだ。
準備を終えた俺はかばんを手に持って待ち合わせ場所に向かう。そこにはまだ誰も来ていなかったが、数分もせずに後ろから声を掛けられた。
「ごめん、お待たせや」
立っていたのは見事にドレスアップしたはやて達だ。
なのははいつもはサイドポニーにしている髪を下ろしている。昔から似てはいると思っていたが、やはり髪を下ろした彼女は桃子さんにそっくりだ。さすがは親子といったところか。
はやては逆に髪を結んでいる。なのはやフェイトほど髪を伸ばしていない彼女は基本的に髪を結んだりしない。それだけに新鮮に思えた。フェイトは髪型はいつもどおりだが、彼女の長い金髪は下ろしているほうが栄えて見える。髪型は弄る必要はないだろう。
それにしても……この手の衣装を前に見たのはクロノとエイミィの結婚式だっただろうか。ただあれから数年経っているだけに彼女達はより女性らしくなっている。それだけに思わず見惚れてしまった。
しかし、任務で来ていることが幸いし俺の意識は一瞬にして平常時のものに入れ替わる。
別にそれほど待っていなかったので、それが伝わるように返事をする。警備をするためにも受付を済ませなければならないので歩き出そうとするとはやてに呼び止められる。
「ちょっとショウくん」
「何だよ?」
「仕事熱心なのはええことやけど、一言くらい何か言ってくれてもええんやないの?」
……こいつは何を言っているのだろうか。
いやまあ確かにマナーというか礼儀として何かしら言ったほうがいいのかもしれないが、俺達は今仕事でここに来ているわけで私用で来ているわけではない。
部隊長がそんなんでいいのか、とも思ったりもするが、受付にはオークションに来た客が並んでいる。割って入るわけにもいかないため、俺達の番が来るのに時間があるのも事実だ。周囲に客だと思わせるための話題提供だとも考えるだけに反応に困る。
「はやてちゃん、ちゃんと似合ってるから大丈夫だよ。だから今はお仕事に集中」
「それはちゃんと分かっとるよ。ただショウくんは今回私の相手役やからな。おかしなところがあったらショウくんにも悪いやろ。そのための確認や」
「え、そうなの?」
声を発したのはフェイトだけだったが、なのはの顔にも彼女と同じ疑問の色が見て取れる。ちなみに俺も初耳に近いが、長年の付き合いとスーツが俺の分しか用意されていなかったことから何となく予想は付いていた。
部隊長だから忙しいのは分かるけど、ここに来るまでに伝える時間はあった気がするんだがな。別に仕事でそう振る舞うだけなら、なのは達に変な疑いも持たれないだろうし。こういうやり方のほうが逆に疑いを持たれるだろう。
「ほら、若い女がひ
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