暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
sts 07 「募りつつある不安」
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から、前線は副隊長達の指示に従ってね」

 今の心境的には外でティアナを気に掛けておきたいのだが、任務の内容的に内の警備も重要な仕事だ。
 シグナムやヴィータの力量はこれまでに何度も手合わせしてきたから知っているし信頼もしている。キャリア的に考えても周囲から実力は認められているはずだ。
 そう思えるだけにフォワードのことはシグナム達に任せるべきなのだろう。が、どうにも今日は嫌な気がしてならなかった。なので俺はティアナの所属しているスターズ分隊の副隊長であるヴィータに念話を飛ばす。

『ヴィータ、少しいいか?』
『別に構いはしねぇけど、急にどうしたんだよ? そっちで何かあったのか?』
『いや、今のところは何もない。もうすぐそっちに到着する』
『そうか……ってことは、あたし個人に対する頼み事か?』

 見た目は子供でも歴戦の騎士であり、管理局に入ってから10年目を迎えているだけに話が早い。まあ付き合いが長いのが最大の理由な気もするが……理由はどうであれ、理解が早いことはこちらにとっても良いことだ。

『ああ……ティアナのこと少し気に掛けといてくれないか?』
『ティアナ? 分かった』
『……こっちとしてはありがたいことだが、理由も聞かずに承諾してくれるんだな』
『あたしはスターズの副隊長だかんな。あいつらの面倒見んのも仕事だ。それにお前は途中から参加したあたしよりもあいつらと接してる。気にしといて損なことはねぇ』

 今言ったことも理由ではあるのだろうが、ヴィータ自身フォワード達のことを常に気に掛けているのだろう。
 昔から不器用ではあるが思いやりのある奴だからなヴィータは。
 こういうことを口にすると照れ隠しで怒鳴ってくるし、今は和んでいい状況でもないだけに返す言葉は感謝の言葉だけにしておいた。
 そうこうしているうちにホテル・アグスタに到着。俺やはやて達は内部の警護を行うため、シャマルが用意していた衣装に着替える。
 あまり人前に出る仕事はしていなかったし、堅苦しい格好をするのは苦手なほうだ。まあ女性陣に比べればスーツに着替えるだけなので、普段着ている制服の色違いを着ているようなものなのだが。

「マスター、もたもたしてると怒られるよ」
「分かってる。というか、お前はかばんの中で大人しくしてろ」

 外側の警護ならば制服なのでファラを連れていてもいいのだが、スーツ姿で連れて回ると確実に目立つ。人型のデバイスも日に日に増えつつあるようだが、やはりアクセサリー型のほうが携帯に便利だ。それにコスト的にもアクセサリー型が中心になってしまうのは仕方がない。
 初期の頃のファラならよかったのだが、アウトフレーム機構といったシステムを搭載……も理由ではあるが、セイやリインより小さいのが嫌だという彼女の想いもあってポケッ
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