下忍編
顕現
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これを引き起こした原因。
ぶわりと、全身の毛が逆立つ。
眼光に鋭さが帯び、怒りが身を包む。
「おろち…」
あら、と大蛇丸がカトナを見やる。
カトナの赤い髪の毛が翻り、彼女の足元から漏れだす。
ナルトと全く同質のチャクラが。烈火のごとく、どこか黒ずんだ赤いチャクラが。
「おろ、ち…大蛇丸!!!!!」
怒号が彼女の体から放たれる。
ナルトに引きずられるようにして彼女の体を包んだ赤のチャクラが大蛇丸の元へと一直線に向かう。
しかし、大蛇丸に届く直前でそのチャクラはぐにゃりと変形し、まるでアイスの様にとける。
驚きに目を見張ったカトナは、しかし、放たれたチャクラが向かう先に納得する。
赤のチャクラはたちまちナルトがまとう衣に吸収され、一回りも二回りも大きくなる。
攻撃するすべがなくなったことに舌をうちながら、流れるように大太刀を振り下ろし、地面にたたきつける。
「お前は絶対に、絶対に、私が殺す!! 殺す、殺してやる!!!!」
怒鳴り付け。チャクラがぶわりと弾けると、それが炎に転嫁する。
激しい炎が熱を巻き起こし、対流を生み、空気がぐるりと渦巻き。
あまりの熱に、周りの景色が歪みだす。
大蛇丸はその熱気にくすくすと微笑した後、楽しげに指をさす。
獣のようなナルトはこちらを見ない。
「まさか…君が偽の人柱力だとは思わなかったわ…。彼が九尾のチャクラを引き出せるかもしれないとは思っていたけれどね」
「黙れ…!!」
大太刀が大蛇丸が絶っていた木を薙ぎ払う。
大木の筈だったそれはカトナの手にかかり、あっさりと叩き折られる。
大蛇丸は怖い怖いとからかうように言った後、嫣然と微笑んだ。
「ふふっ、楽しみにしているわよ。うずまきカトナ君?」
大蛇丸はそう笑って言い残すと、忽然とその場から消える。
幻覚の類だと気が付いたカトナは追いかけようとして、しかし立ち止まる。
目の前にいるナルトを見て、カトナは呆然となった。
「…う、そ」
ナルトの膨らんだチャクラが少しずつ、大きくなりだし、獣の尾がよりリアルになっていく。
尾獣化。人間としての形を無くしていくそれは、開放されればされるほどに巨大になる。
すなわち、森の中で隠せなくなってしまう。
それはつまり
「ナルトが、九尾だと…ばれ、る」
震える声で呟いた最悪の秘密をかき消すために走り出そうとして。
カトナの押し殺してきた秘密が、僅かに綻びだしたのとまた同時に。
それもまた、綻びだす。
「うぐ、あああ、が。ああああああああああああああああああ!!」
ぎょっと、カトナは目を見開いた。
聞きなれたわけではないが、間違えようもな
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