第2話:蔦の恐怖
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するツヨシだが、何故か真面目な口調になっている事にアンヌは不安を覚えた。
(何かしら…?いつものツヨシ君じゃないみたい。)
アンヌの不安をよそに、ツヨシは指令室から出た。
何故か、ドアの手前に来た際にふっと、アンヌの顔を見るために振り返り、無言で部屋の外に出た。
(な、何?ツヨシ君おかしいわ?)
アンヌがツヨシの後を追うために指令室の外に出た。
直後!
『○県□市に隕石落下!』
との連絡が入った。
「ツヨシはパトロールから帰ったし、アンヌ隊員も居ない…、アキ、調査のために直ちに向かってくれ。」
「はい!」
隊長の三太夫がアキに隕石の調査を命じた。
その頃、ツヨシは誰もいない基地の電源室の前に来て、中にそっと入った。
(何で電源室なんかに…?)
アンヌもこっそりと電源室の扉を開け、恐る恐る中に入った。
その時!
『ビシイイイイ!』
「きゃああああ!」
長細い紐のような物が何本もアンヌの全身に絡みついた!
「な、何これ?」
アンヌの全身にまとわり付いた紐のような物はまるで植物の蔦のようであり、アンヌの手足の自由を奪い、アンヌに絡みついたまま、電源室の奥へと引きずり込んだ。
かろうじて動く首を動かしてあたりを見ると、蔦の延びた先にツヨシが立っていた。
「ツ、ツヨシ君、お願い、ほどいて!」
涙混じりに話すアンヌに対してツヨシはニヤニヤと笑うだけだった。
「ツヨシ君!ふざけてないで助けてよ!」
アンヌの叫びが聞こえないのか?ツヨシはニヤニヤと笑うだけだった。
アンヌがよく見ると、蔦はツヨシの両手から伸びていた、否、生えていたのだ!
「ツ、ツヨシ君?あなた本当にツヨシ君なの?」
ツヨシの足元まで引きずられたアンヌが叫んだ!
「どうでもいいだろ。」
ツヨシが薄ら笑いを浮かべながら答えると、アンヌに絡みついた蔦のうちの何本かがアンヌの隊員スーツの内側に侵入し、彼女の裸身をまさぐった。
「い、嫌っ、気持ち悪い!」
堅い蔦がアンヌの全身に這いずりながら、アンヌの下着の中にまで侵入して来た。
「ヤだっ、止めて、嫌あああ!」
その頃、隕石落下地点に着いたアキが隕石を見た。
隕石は緑色をしていて、ビニールの膜のようなものが何重にも貼り付けられているようだった。
「何かしら…?これって本当に隕石なの?」
地球に落下する際に摩擦で焦げて脆くなったところをほじくると、そこから卵の殻のようにポロポロと剥け、中から、体育座りをした意識の無いツヨシが現れた!
『隊長、落下した隕石の中からツヨシ隊員が出てきました。』
アキの無線連絡はピンチ状態のアンヌにまで聞こえた。
「え、何
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