第2話:蔦の恐怖
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
グール星人の騒動が終わって暫く後、地球防衛隊員であるツヨシが宇宙パトロールに出掛けた。
「本部、こちらツヨシ、月面軌道上付近異常なし。月の裏側を確認した後、帰投する。」
「本部了解、ツヨシ君、月の裏側では数分間、連絡が取れないわ、気をつけてね!」
「アンヌ隊員、あざーす。」
ツヨシの操縦する探査ロケット
『ウルトラカッター2号』
は、何の異常も無く、月の裏側に向かった。
「んもうっ、あの子ったら!本当にノリが軽いんだから!」
せっかく心配してるのに、自分からしたら息子のような世代のツヨシに軽く言われ、少し苛立ちを覚えたアンヌだった。
(…?でも…、何だか胸騒ぎがする…?何かしら?)
一抹の不安がアンヌの心に留まった。
その頃…、ツヨシは
「月の裏側、異常なし!さてと、そろそろ月の裏側を抜けるから、アンヌ先輩とちゃんと交信しないと怒られるからな!」
ツヨシが通信機に手をかけた瞬間!
『ビリリリリリリ!』
「な…、まさか!」
『警報!警報!未確認物体!下方から接近中!』
その時!
『ガシャアアアン!』
「わああああ!」
何かがウルトラカッター2号に激突した!
瞬間!
「な、なんだこれ?」
コクピットの前部ガラスを何か緑色のようなものが絡みついた。
そればかりか、程なくして、空気の通気口から、緑色の蔦のような物がコクピット内に侵入してきた!
「うわああああ!」
ツヨシが叫び終える前に、緑色の蔦のような物がツヨシの全身を覆い尽くした…。
その頃、
「おかしいわね?もうツヨシ君から連絡があっても言い頃なのに…?それにウルトラカッター2号の航跡も確認できないなんて…、まさか!」
ツヨシの身を誰よりも案じていたアンヌだったが、
その時!
「…、本部、こちらツヨシ…、月の裏側、異常なし。」
「…、本部了解。」
航跡も確認でき、ひとまずはツヨシの無事を安心したアンヌ だった。
「…、ツヨシ君、こちらアンヌ!」
「…、はい。」
「何でもっと早く連絡出来なかったの?」
「…アンヌ隊員、こちらツヨシ、操縦室内の電気系統に故障発生、応急処置に取りかかっていました。現在は復旧済み、これより地球に帰還します。」
(全くぅ…、心配して損したわ!ツヨシ君の事を気にしたこっちの身になってよね!もぉ…。)
通信席の前で、マイペースなツヨシの心配を悔やんだアンヌだった。
それから無事に到着したツヨシが本部の指令室(普段、地球防衛隊員が勤務しているところ。)に戻って来た。
「パトロール終了、異常なし。」
いつもなら
『パトロール終わりました。大丈夫、何もありませんでしたよ。』
な言い方を
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ