第百十一話
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そして、他の事にも使いますから」
「納得しました」
うん、完全に忘れてた。別にイベントごとは文化祭だけじゃないんだよな。そうやって使っていけば、どんどんなくなっていくはずだ。だから、棚にあるのがほとんどなくなっていたとしても・・・やっぱりおかしくないか?どれだけ盛り上がってるんだよ、うちの学校。生徒会が慣れてないと疲労死しかねないくらいでしたね、知ってましたよコンチクショウ!
「必要なのは・・・これくらい、ですね」
「一つ目から予想外なレベルで驚いているのですが」
「去年などに比べれば金属類を買わなくていいので、少ない方ですよ?」
「・・・それ、どうやって買い物してたんですか?」
荷物の量が、どう考えても女性にはつらいはずなんだけど。
「これまでは、委員会の方から手伝いとして甘粕さんが」
「・・・上司に押し付けられたんだろうなぁ・・・」
しかも、『神代家』について間近から報告するのに必要なこと、となるのだ。文句を言いつつも動かないわけにはいかなかったのだろう。あんな上司を持ってしまったことには同情する。合掌。
「そういうわけで例年は甘粕さんをこき使っていたのですが、普段とは違ってあとは食料品売り場だけです。武双君にそこまでの苦労はさせません」
「・・・そっか。普段は、金属類も必要だったんだ」
それを俺が・・・例えば椅子が壊れたなら金属部分だけ作ってあとは取り付けた感じで直したから、今年は少なめであると。あの人の仕事本当にブラックすぎねえか?
「食料品売り場には何を買いに?」
「ティーバッグやお茶葉、インスタントコーヒーなどがそろそろなくなるのでついでに補充して、お茶菓子も補充して、お客様用のお茶菓子もそろえておこうかな、と」
「そういえば、そろそろなくなりますね」
女子率の高い生徒会なので、お菓子の減りは早い。やることはちゃんとやりながらもどんどんお菓子が減っていく様には最初驚かされたし、全部終わってからの雑談タイムでの消費量もまたすごい。俺も多少は食うけど、そんなのくらべものにもならないくらい食べていくので、生徒会室の冷蔵庫の中や棚の一部には常にお菓子がある。俺が参加できない話題なんかも出てきたりするためお菓子に手を伸ばしづらく、俺はさらにお茶を飲む量が多くなっていく。ハーブティ、おいしかったです。あと、たまにある誰かの手作りのお菓子も。
・・・話がずれたな。まあ何にしても、そう言う事情から生徒会室には飲み物の類もお茶菓子の類も必要である、というのが定説とされてしまったので、買いに行く必要があるのだ。男女比というのは、権能をもってしても乗り越えることのできない壁である。
「それで、今回は何を買うんですか?」
「この間買ったクッキーが中々に評判が良かったのでそれと、あ
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