sts 06 「芽生えゆく焦燥」
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午前の訓練を終えたあたし達フォワードは、スバルの父親であるゲンヤさんに会いに行くというはやて部隊長達を見送った後、全員で昼食を取ることになった。はやて部隊長達を見送りに来ていたシャーリーさんも同じテーブルに着いている。
テーブルの中央には山盛りのスパゲティが置かれており、それをそれぞれ食べる量取って食事を進めている。私やシャーリーさん、キャロは一般的な分量だけどスバルやエリオは話しながらも凄まじい速度でスパゲティを胃袋に収めていっている。
――スバルの食べる量にも驚いたけど、まさかエリオも大食いとはね。まあ時期的にしっかりと食べておかないといけない時期だし、毎日体を限界近くまで動かしてるからちゃんと食べたほうがいいんだろうけど。
とはいえ、もしも私がふたりと同じ量食べたなら間違いなく体重が増える。いったいどういう体の構造をしているのだろうか。これはきっと私だけではなく、年頃の女性ならば誰もが思うことに違いない。
「なるほど、スバルさんのお父さんやお姉さんも陸士部隊の方なんですね」
「うん、八神部隊長も一時期父さんの部隊で研修してたんだって」
「へぇ……」
「しかし、うちの部隊って関係者繋がり多いですよね。隊長達も幼馴染同士なんでしたっけ?」
この中で最も隊長達と付き合いの長そうなシャーリーさんに問いかけてみると、すぐさま肯定の返事がされた。
「なのは隊長と八神部隊長、それにショウさんも同じ世界の出身だね。フェイトさんも子供の頃はその世界で暮らしてたとか」
あぁ……だから距離感が近いのか。
ショウさんが八神部隊長やフェイト隊長と話してるところはほとんど見たことがないけど、毎日訓練に顔を出しているのでなのはさんと話しているところはよく見ている。
なのはさんは私達の前で話すときはいかにも教官とか隊長って感じだけど、あの人と話すときは少し声色が変わるのよね。女の子らしくなるというか……まあ同じ世界の幼馴染と私達とじゃ話し方が違って当然だろうけど。
「えっと……確か管理外世界の97番?」
「そう」
「97番って……私の父さんのご先祖様が居た世界なんだよね」
スバルの発言に真っ先に興味を持ったエリオが質問する。するとスバルは、空になっていたエリオの皿にスパゲティを盛って上げながら返事をした。
普段は世話を焼かれる側のはずだけどエリオ達の前ではそういうことするわよね……年下の前ではそういうことをしたいって思うのは分かるし、私もなんだかんだで面倒見ちゃってるから何も言わないでおくけどね。
「そういえば、名前の響きとか何となく似てますよねなのはさん達と」
「そっちの世界には私もお父さんも行ったことがないし、よく分かんないだけどね。あぁそういえば、エリオはどこ出身なんだっけ?」
「僕は本局育
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