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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第470話】
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…」


 そう呟く仮面の男の背後に黒い影――サイレンサー付きの大型拳銃の照準が男に向けられた。

 引き金を引く黒い影――放たれた弾丸は彼の頭部に向かって突き進む。


「……【トゥルース】、展開……」


 小さく呟く仮面の男、その全身が光に包まれると全身に漆黒の鎧を身に纏った姿が――。


「なっ!?」


 黒い影は狼狽した、必殺必中の弾丸が見えない障壁に阻まれたのもそうだが、振り向いた仮面の男が纏っていたのは【IS】だったからだ。


「……どうやらこの屋敷の警備に穴があったようだな、とはいえ……この程度で俺の命を取ることは浅はかなりってな……」

「ひぃっ……!?」


 赤いツインアイに光が点る、黒い影が逃げ出そうとしたその時、室内であるにも瞬時加速で黒い影の背後を取り、頭を鷲掴みするやそのまま持ち上げた。

 仮面の男はそのまま頭部を潰しても良いと思った、だが念のため情報を聞き出せないか自身の命を狙った暗殺者にコンタクトを取る。


「……この場所を突き止めたのはなかなか良かったが、俺を倒すにはお前一人じゃ役不足さ。 ……何処の組織の人間だ?」

「くっ……お、俺はプロだ、口が裂けても言えな――え?」


 仮面の男のため息が聞こえたと思ったら、男の視点が反転し、ぐるぐると周囲一帯の景色が回って見えた。

 そして地面に顔から落ち、衝撃で顔を歪めるが【何故】か未だにゴロゴロと転がる――そして、ピタッと止まり、状況を確認しようと見上げるや、そこにあったのは頭部の無い身体だった。

 ぐらり……そう身体が揺れ、倒れ込む身体を見た男は目を見開き、こう心で叫んだ。

 ――俺の身体だ――。

 そう思った彼の意識は深い闇の底へと落ちていく――それっきり彼が目覚めることはなかった。


「プロだろうと何だろうと、喋らない奴と戯れるほど俺には余裕のある時間はないんでな。 来世で働き者にでも生まれ変わるんだな、これがな」


 言ってから血で汚れた剣を拭う仮面の男。
 
 纏っていたISは既に解除されていて、すぐさま連絡を取った。


「俺だ、本拠を移転する。 ――ん、どうやら警備に穴があったらしくてな。 ……あぁ、とりあえずの仮の場所は追って伝える。 ……あぁ、頼んだぞ」


 通信を切る、物言わぬ頭部の無い躯の横を歩いて抜け、壁をISでぶち抜いて外へと出る。


「さて、次の本拠は日本にでもするかな……アメリカやロシアでも悪くは無いがな」


 起動したISを纏い、右手に粒子が集束――長大なライフルが形成された。

 一気に空へと上昇、本拠には既に生命反応が無いことを確認するやライフルの砲身から莫大なエネルギー反応を見せる、
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