第21話 =エコー・フラワー=
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「意外と気持ちいいものだな」
「テイルズの技ってのはどうしても叫ぶから恥ずかしいけどな…」
隣を見ると少しはなれたところでサチと一緒に戦闘をしていたキリトが文句を言っていた。
実は俺がソードスキルを使えるようになったお礼といいますか、なんやかんやで役立つだろうと一応教えておいたのだ。
片手剣士初級技「散沙雨」という連続突き攻撃を。
さすがにアスナの速さには敵わないが敏捷より筋力の方が高いパラメータのプレイヤーにはいい武器になるだろうと思って教えてやったのに。
「あのときの「散沙雨!」って叫ぶキリトは少し面白かったよ」
笑顔でそうキリトに言うサチ。言われたキリトは想像以上に恥ずかしいのか顔を赤くする。
でも俺は半分以上これでやってきてるから恥ずかしくないしそれどころか憧れの技を使えるので逆にうれしい。
サチはサチで時々使うけれど諦めがどこかではいったらしい。
「もう、使わねぇ…」
「そういうなって。結構役立つぞ?」
「俺はソードスキルだけで生きていくさ…」
「ごめんね、キリト。そんなにショックだと「散沙雨!」…こんなところで言わなくても…」
サチが慰めの言葉をかけている途中に突然サチがさっき聞いたらしいキリトの声で叫ぶ音が聞こえ俺とサチはキリトに目を向けるがキリトは「俺じゃない」と首を振る。
何者かと思い辺りを見渡すが俺たちには音源を発見することは不可能だった。
「一体何なんだ?」
「こんなに声が似てる人って言うのも初めてだけど…」
「多分、『エコーフラワー』だ」
俺の予想に2人は嘘だろ?みたいな顔になる。
多分2人は俺の話をちょっとした冗談と考えていたのだろう。何せ「花が人の言葉を真似する」なんて話なのだから。
「声を辿ってもうちょっと奥に行ってみよう…」
「お、おう…」
俺たちはそこから慎重に歩き始めた。急ぐ必要もないし声を聞き逃したくはなかったのでので走るなんてことはなかったが、モンスターが出てくると先頭に歩いていたいたきりとがソードスキルである「ヴォーパル・ストライク」で一発でしとめる。
近づいているのか段々「散沙雨」というこえがどんどん大きくなっている。
声が聞こえるたびにキリトは顔を赤くしていて、モンスターが出るたびにその怒りをぶつけていたようだけど。
キリトの声が聞こえる方向へ進んでいくと小さなフロアにたどり着いた。フロアといってもただ単に少し広いだけの行き止まりだったが。
でも大概こういう場所には少しほかのとは違うモンスターがいるので警戒もする。が、そこには奥に白い花が生えているだけだった。
そして例の声はその花から聞こえる。
「散沙雨!…散差雨!」
「…これだな」
「うん…にしてもよく
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