1部分:第一章
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そこに棺が何個も置かれている。その蓋を開けるとだった。青白い顔をして目の回りが黒ずんでいる満州民族の服を着た屍がった。その独特の模様と帽子から彼等が死体であることがわかる。そしてそれ以上に今の彼等が何であるかもわかるのであった。
「さてと。それじゃあ」
花蓮はその彼等を見て一人頷く。
そうしてそのうえで懐から札を出してそれぞれの顔に貼る。そのうえで命じるのだった。
「立って」
こう言うとであった。キョンシー達は一斉に立ち上がった。両手を前に突き出して立つその姿はまさにキョンシーのものであった。
「よし、動いたわね」
その動いた姿を見て頷く彼女だった。
「じゃあ後は」
餅米も用意しておく。そうしてであった。
彼等を操りはじめた。まずは前にやる。
「前に」
するとキョンシー達は前に向かって跳びはじめたのであった。まさに映画の通りである。
「動いてる動いてる」
その動いているのを見て笑顔になる花蓮だった。
「ちゃんと動くのね、映画みたいに」
そのことに喜んでさらに命じるのだった。
「並んで」
すると横一列に並んだ。
続いてまた命じるのだった。
「縦にね」
今度は縦になった。まさに花蓮の命じるままだった。
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