第四十九話 一時の別れその十二
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「まあよかったっていうかな」
「戦っても違和感はね」
「ないのね」
「そんな感じだよ、さてこれからな」
「どうするの?」
「中央行こうか」
横須賀中央駅前にというのだ。
「まだあそこな」
「そうするのね」
「ああ、またな」
こう言うのだった。
「それで観光しようか」
「あそこって一杯お店あるわよね」
裕香は薊の話を聞いてだった、そうしてまた言ったのだった。
「碁盤みたいに道が並んでて」
「そうそう、あそこはね」
「京都に似てるかしら」
道が碁盤状に並んでいるのがというのだ。
「あの道は」
「道はそんな感じだけれど街自体はな」
「全く違うわね」
「だろ?アメリカ人向けのお店も多いしな」
それにともだ、薊は裕香に上機嫌で話した。
「坂だってあるし。少し離れたら」
「そうよね、横須賀は坂も多いわね」
「結構険しかったりするんだよ」
横須賀は実は平地ではない、港の部分はともかくとしてそこから少し離れればそこはもう坂が多くなるのだ。
「ここってさ」
「守りに適してる?」
ここで言ったのは向日葵だった。
「この街って」
「だよな、海軍の街だしな」
「そうした街よね」
「守りが確かでないとな」
それこそというのだ。
「軍港になれないからな」
「そういえば舞鶴も」
菖蒲も言う。
「呉もよね」
「軍港だからね、その二つの街も」
菊が菖蒲のその言葉に頷いた。
「やっぱり守りは固そうな場所にあるわね」
「佐世保もそうですね」
桜はこの街について述べた。
「天然の要害という場所ですね」
「それでこの横須賀も守りは固い」
菫は海の方を見た、そちらは平たいが確かに別の方を見ればそこは山になっている。そうした場所になっている。
「そういうことね」
「核ミサイルでもないと」
鈴蘭はかなり極端な例えを出した。
「ここは潰せないわね」
「それ無茶苦茶だしな」
薊は核という言葉に応えた。
「まあ普通にな」
「ここは難攻不落ね」
黒蘭も言った。
「そうした場所ね」
「ああ、まあそうした話は置いてもな」
それでもというのだ。
「ここは坂も多いから」
「京都とは違うわね」
「かなり違うよ、京都は独特だよ」
同じ様にだ、道が碁盤の様であってもというのだ。
「っていうか横須賀で道整ってるってあそこだけだよ」
「中央の」
「そうだよ、あそこだけだよ」
「そういえば他の場所は」
「だろ?」
「孤児院のところとかもね」
「そうだろ、それじゃあお話がこれ位にして」
それで、というのだ。
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