第二十六話
[1/9]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
そんな事が有りながらも時間の経過は早いもので、俺は今3歳ほどになった。
二年の月日でようやくお母さんも笑うようになってきた。
しかし、一族の壊滅で激減した御神流が失伝してしまわない様に俺に御神流の稽古をつける様になった。
3歳の誕生日のプレゼントが子供の大きさに合わせた小ぶりの練習刀を渡す親が何処にいるよ?
いや、ここに居るんだけどね。
まあ、これも親孝行と考えて一生懸命習っている訳だが、この剣術、なかなかに凄い。
『徹(とおし)』は表面に衝撃を伝えずに内面破壊する技だし『貫(ぬき)』などは攻撃がすり抜けてくるような感覚におちいる。
更に飛針(ひしん)や鋼糸(こうし)などで中距離にも隙が少ない。
俺はお母さんが見せる技を写輪眼でコピー、そのイメージを実際に何度もトレースして反復練習する事により徐々に自分のものにして行く。
俺の物覚えの良さにお母さんは驚愕しつつも、その成長を喜んでドンドン練習は過激になっていく。
お母様…念が使えるおかげで身体強化や『絶』により比較的疲れが溜まりにくいからどうにかこなせているのだけれど、実際幼少時にそんな訓練つんだら間違いなく体が壊れてしまいますよ?
ゼロ魔式魔法も問題なく使える。
ただし、前世を合わせると18年以上もスクウェアになれない事からこれ以上の成長は見込めない。
俺は母親の目を盗んでソルの起動実験を行う。
「ソル、お願い」
『スタンバイレディ、セットアップ』
展開される剣十字に三角形の魔法陣。
俺は嬉しさが押さえ切れない。
ソルが輝きを増し、その本体である刀身が現れる。
そしてバリアジャケット。
とは言ってもこれはお馴染みのシルバーソル一式。
右手の甲に待機状態のソルを瞬時に収納できる形状のアクセサリを形成。
これはいつでも瞬時にソルを収納する事により両手をフリーにするためである。
忍術を使うときは如何しても両手で印を組む必要があるための処置だ。
しかも左手の甲には予め一つの機能が植えつけられている。
魔力を込める事で現れる魔力で構成された飛針と鋼糸だ。
自身の魔力が尽きなければ残弾の心配はなく、鋼糸の細さも可変可能。
これはどうやら父さんは最初から御神の剣士が使う事を想定して造ったようだ。
だが…三歳児のこの体には少々不恰好だった。
ソル本体もこの体には大きすぎる。
これを自由に振れるようになるには後数年かかるだろう。
うーん。ソルの刀身を体のサイズに合わせられないかな?
まあそれは後で考えるか。
次は実際に魔法が使えるかだが…
デバイスを起動した事により初めてリンカーコアが刺激され、辺りの魔素を吸収してい
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ