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転生とらぶる
マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0976話
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掛かれば、普段真面目なだけに円もおちょくられる側になるんだな。
 にしても……

「そうか、円はもてるのか」

 ボソリ、と呟く。
 まぁ、分からないではない。何しろ中3の時に比べると凜とした表情になり、見るからに美形としか言いようがないのだから。それに体つきに関しても、既に少女というよりは女と表現する方が正しいし。……その辺はあやか、千鶴、美砂の3人も同様だが。

「あれ? あれあれ? アクセル君、もしかしてヤキモチ?」

 面白いものを見つけたとでも言いたげに尋ねてくる早乙女に、俺は朝倉に向かって文句を言っている円を抱き寄せて頷く。

「きゃぁっ、ちょ、ちょっとアクセル君。いきなり何を……」
「勿論ヤキモチくらいは感じるさ。円はこんなにいい女になったんだからな」
「なっ、え、その……アクセル君、もしかして酔って……はいないわよね。マリューとかから聞いた話だと、酔ってしまうとそれどころじゃないって話だし。と、とにかく。こんな公の場でこんな真似をしたら……」
「円さん、貴方ばかりズルいですわよ!」
「ほらやっぱり……」
「あらあら、まぁまぁ」
「ちづ姉はいいの?」
「大丈夫よ、夏美ちゃん。何しろ私達皆がアクセル君と一緒に暮らすんだから。それこそ、夜も朝も……」
「おい、この脳みそ桃色集団何とかしろよ」
「あはは。ごめんね、千雨ちゃん。でもほら、こうして皆で馬鹿騒ぎ出来る機会ってもうこれから少なくなるんだから」
「……柿崎、お前はアクセルに行かなくてもいいのか?」
「ふふ。その辺に関しては、私だってアクセル君と同棲するんだもの。ここで急ぐ必要はないわよ」

 そんな風に色々な声が聞こえてくる中で、不意に腕の中の円が暴れる。

「ほら、アクセル君。目立ってる……目立ってるから!」

 その言葉に周囲を見回すと、大勢の学生の姿が存在していた。3-A以外の、同じ高校の生徒達だけではない。学生服を着た男や、ブレザーを着た男といった生徒達も多く、手に卒業証書を持っているところから見て、卒業生なのだろう。
 どこか恨めしそうに俺に視線を向けてきている男達は、もしかして円に告白して撃沈した奴等だろうか。
 となると、いっそ奴等に完全に諦めさせた方がいいか。
 そう判断し、円の腰を思い切り引き寄せて完全に抱きしめる態勢へと移る。
 それを見た男達が、血の涙を流しそうな視線をこっちに向けてきているが……残念だが、お前達に円へとちょっかいを出すような真似はさせない。

「アクセル君!?」

 身体が思い切り密着し、円の柔らかな肉体や香水と体臭の混ざった甘酸っぱいような匂いがする。
 円にしてもそれは同じなのか、顔を真っ赤にしながらこちらへと視線を向けていた。
 いや、いつもはキリッとした表情の円が、ここ
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