sts 05 「個別指導開始」
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と見ててやろうって思っただけさ」
「え? ……ショウは充分に見てると思うけど。エリオには……兄さんって呼ばれてるし」
フェイト……それは俺が自分から呼べって言い出したことじゃないし、羨ましそうな目でこっちを見ないでくれ。というか
「あのなフェイト……呼んでほしい言葉があるなら言ったらどうだ?」
「そ、そんなの言えるわけないよ……変な人だとか思われちゃうかもしれないし」
頬を赤らめて指をもじもじさせる姿は普段の凛としたギャップもあって可愛らしくもあるのだが、一体この人物はエリオ達に何と呼ばせようと思っているのだろうか。変な人だと思われる言葉なんてそうないと思うのだが。
保護者的な立場としてはお母さんとでも呼んでほしいのかもしれないが、エリオ達とは一回りほどしか年齢は変わらない。エリオ達からすればフェイトはお母さんというよりはお姉さんだろう。
「それにそういうのって……自分から言うのもあれだろうし」
いやいや、お前の義姉であるエイミィは昔俺にお姉さんと呼んでほしい的な発言をしていたぞ。
あれこれ考えすぎて何も言えないのは良くない。だからはっきりと言ってしまえ、とも思いはするのだが……フェイトは過保護な面がある。
エリオやキャロは境遇的にフェイトを邪険に扱ったりしないだろうが、感性が同年代よりも大人びているだけに、構われれば構われるほど早く自立しなければと思うのではないだろうか。それが『フェイトさん』という呼び名に繋がっているような気も……。
「なら今のままでもしょうがないな」
「う……そういうこと言わなくてもいいのに」
「はぁ……こっちはこっちで世話が焼けるな」
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