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雲は遠くて
82章 信也と裕子、二人だけでお茶をする
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したち、女性は、本当の愛とかに、憧れながら生きているんですもの!あっはは」

 裕子はそういって、明るく笑うと、信也と目を合わせた。信也は、身長、175センチである。

「TRUE LOVE、かぁ。本当の愛って、簡単なことなのか?難しいことなのか?ねぇ、裕子さん。
裕子さんには・・・、もちろん、彼氏はいるんですよね?」

「えっ!?彼氏ですかぁ。わたしなんかに、いると思いますか?しんちゃん!」

「ええ、もちろんです。裕子さんのように、(まぶ)しいくらいに、魅力的な女性って、
おれだって、知らぬ間に、好きになっちゃいそうですからね。あっはは!」

「わぁー、しんちゃん、ありがとうございます。しんちゃんが彼氏なら、
わたしも幸せですから。あっはっは。・・・わたしって、たぶん理想が高いんですよね。
男友だちなら、けっこういますけど、彼氏にまでなる人って、見つからないいんですよ!
しんちゃんみたいに、T・レックスのマーク・ボランの良さが、本当にわかってくれる男性って、
なかなかいないように、なんですけどね! 」

「あっはは。マーク・ボランの良さね。天才がわかるのは、天才だとか言うこともありますけれど、
おれも、ひょっとして、天才を目指すくらいに、目標を高く設定して、
音楽をやるべきなんでしょうかね?裕子さん。あっはは」

「そうですよ!しんちゃん。しんちゃんは才能あると思います。わたしも応援しますから!」

「ありがとう、裕子さん。あなたは、本当に、心優しくって、ステキな女性ですよ!
おれこそ、裕子さんを応援させていただきますから、いつまでも、よろしくお願いします」

「こちらこそ、よろしくお願いします。わたし、いつまでも、しんちゃんと音楽をやってゆきたいです!」

 そういって、信也と裕子は、微笑み合う。

 二人は、西口から歩いて4分、代田5丁目、客席20席の、完全禁煙、
こだわりの焼きたてパンケーキが人気でもある、カフェ、MOGMOG(モグモグ)に入った。

≪つづく≫ --- 82章 おわり ---


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