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恋姫†袁紹♂伝
閑話―荀ケ視点―
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おお桂花、元気になったようだな!」

「はい!麗覇様!!」

少し距離があったので小走りで近寄ろうとした桂花だが――

「おおっ、今日はまるで子犬のようだな、よし来い!我の胸で受け止めようぞ!!」

「っ!?行きます!」

思わず両手を広げた袁紹に向かって加速した。

「なにっ!?さらに速く、さながら某アイシール――ぐぼぁ!?」

そして彼の胸に頭から文字通り飛び込んだ。思わず後ずさった袁紹だが、何とか踏み止まり彼女を抱きとめる。

「麗覇様麗覇様!昨日は本当にありがとうございました!!」

「ご、ゴホッ、うむ、元気そうで―――ゴホッゴホッ」

「れ、麗覇様?もしや私の風邪が!?」

「い、いや大事無い、少しのどが渇いただけだ」

「それはいけません!すぐに水をお持ちいたします!!」

「ああ、頼む……」

「お任せください!」

そして40ヤードを4,2秒で走り抜けるような速度で水を取りに行った。

「桂花と……離れた位置から……手を広げるのは……禁、止」

その言葉を最後に袁紹は気を失う。彼女に好かれる代償として、手を広げて待機する行為は禁忌となった。




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