暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
94話:Power fight その先にいたのは…
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ンは手にしたメイスの武器を引きづりながら一歩ずつ近づいて来る。
 驚いていた士もバロンの近づいて来るバロンの姿を見て、一度深呼吸をして心を落ち着かせた。

 目の前にいるのは、バロンという名のライダー。仮面ライダーは憧れたが、眼前にいる彼は敵だ。驚くよりも、今は戦うべきだ。
 そう判断した士はゆっくりと両足を開き、腰を下ろす。右手に斧を持ちながら前へと構え、丁度力士が四股を踏むような格好になった。

 対してバロンは歩くペースを少しずつ速めていき、メイスを振り上げる。


「―――……はぁぁぁああああッ!」
「だぁぁぁぁッ!」


 そして残り数メートルのところでバロンは振り上げたメイスを振り下ろし、士は最大限の力を込めたアックスを振り抜き、二つの武器は二人の中央で衝突した。
 先程までの金属音とは全く違う、重々しい音が響き渡った。瞬間両者の武器がそれぞれの勢いで跳ね返され、二人は数歩分後退する。

 足で地面を擦りながら後退する二人、双方の手は、腕は、その衝撃の大きさに震えていた。


(なんッつう破壊力だ! アックスでも、下手すれば力負けするぞこれ!)
(…腕が痺れる、勢いを付けてもこれか。こいつ≠ネら勝てると思ったが、そう甘くはないか…!)


 両足を踏ん張り、後退が止まったところでそれぞれがそう思考する。共に破壊力、防御力に優れた姿、攻撃の面ではどちらも一歩も譲らず、互角だとお互いが判断する。
 しかし今更退くようなマネをする訳もなく、二人はお互いの顔をキッと睨んだ後、再び間を詰めるように走り出した。

 始めに攻勢に出たのは、バロンだった。
 距離が十分に縮まったところでメイスを振り上げ、士の頭上へと振り下ろす。

 勿論、士も手持ちの斧で対抗しようと頭上に持ち上げるが、ここで武器のある部分での差が生まれた。
 それは質量。確かに破壊力の面に関しては双方の武器はほぼ互角であり、非常に高い物だ。しかし、武器の性質上士の持つデンガッシャーは決して重くはない。

 そもそもデンガッシャーは電王の、それぞれ能力の違う4フォーム全てで使う武器だ。それぞれが別の形へと変形させる事で自らのスタイルに合わせるが、どんな組み合わせでも結局は同じ物、同じ質量なのだ。
 しかしバロンの、マンゴーアームズの専用武器マンゴパニッシャー≠ヘ、マンゴーアームズに合わせた質量の大きい武器だ。

 今回の場合振り下ろす事によって重力が加わり、質量の重い分破壊力の増したバロンの武器に、士はアックスを構えるのみだった。
 そうなると士の武器が弾かれるのは当然の結果で、その破壊力に腕が思う様に動かなくなってしまう。


「ハァッ!」
「ぐッ、がぁぁぁ!」


 そこへメイスによる突きを士のどてっぱ
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