暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
94話:Power fight その先にいたのは…
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びせていない。
しかし、同じ間合いの武器同士でも、戦闘において差が生まれる事がある。その要因の一つが―――
「ハァッ!」
「ぐッ、がぁッ!」
―――基本能力(スペック)≠ナある。
例えば二人の剣士がいたとしよう。もし同じ長さで同じ切れ味の剣を持っていたとして、その場合勝負はどうなるだろうか。
同じ力量、より詳しく言うならば筋力、持久力、防御力と言った力≠ェ同じだった場合は、どうなるかは予想し辛いだろう。
だがもし一方の筋力が極端に強い場合、おそらく戦いはその一方の力が目立つものとなり、十中八九筋力の強い方が勝つであろう。
他にも動きがより身軽ならば、相手の攻撃を避け続ける事もできるだろうし、剣での防御に長けていれば、相手の攻撃を全て防ぐ事もできるだろう。
勿論この説明通りに事が運ぶとは限らない。強くても体調が悪ければ十全に戦う事は困難だろうし、集団戦や地形といった色々な条件によって状況は変わっていく筈だ。
しかし、こと一対一や白兵戦において、その力量が近ければ……
「はぁあッ!」
「ッ、フンッ! ハァッ!」
「ぐぅッ!」
差がある部分が際立って見えてくる。
今の…ディケイドとバロンにおいては、バロンの方がパワーが高く、それを生かした白兵戦によって戦いを優勢に進めていた。
突きを食らい怯みはしたものの、踏みとどまりながら剣を振るう士だったが、スピアに防がれた上に弾かれ、がら空きの腹へ柄の部分での突きを食らった。
突かれた腹部を抑えながら数歩下がる士。顔を上げるとバロンはスピアを振り上げており、士もそれに合わせすぐさま剣を振るった。
ほぼ同時に両者の肩に互いの得物がぶつかり、金属音が鳴り響く。両者の得物は少しばかり均衡するが、すぐに振り切られ二人の体から火花が散る。
両者が苦痛に怯み、数歩後退する。だがバロンは士よりも早く前を向き、スピアを構えた。士もそれを見て剣を横から振るうがバロンはそれすら防ぎ、擦れ違い様に胴切りを食らわせる。
士は呻き声を上げながら前に倒れ、そのまま地面に転がった。バロンはそれを見ながら余裕、と言った雰囲気でゆっくりと振り返った。
流石に地面に倒れたままではいられない、士はすぐさま立ち上がり剣を構える。
「その程度か、ディケイド。期待外れもいいとこだな」
「はっ、言ってろ。その余裕な態度、今すぐぶち壊してやる」
だといいがな、とバロンは鼻で笑いながらスピアを構え始める。
しかしこのまま戦い続けたなら、パワーで押し負けてしまうのは目に見えている。ならばどうするか。―――簡単な話だ。
「パワーには、パワーだろ!」
〈 FORM RIDE・DEN-O AX 〉
「ハァ
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