sts 04 「新たな力と目覚める竜」
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れるだろうが、まあ今回は任せてくれ。ちゃんと働かないと隊長達から怒られるから」
えっと……別にやるべきことはちゃんとされているので怒られたりはしないと思うんですけど。むしろ、今の発言で怒られる気が。
「フリード、ちょっと足場にさせてもらうぞ」
ショウさんはフリードの首元に静かに降り立つ。右手に剣を握っているのに、腰にはまだ5つもの剣が存在している。剣を使う魔導師とは聞いたことがあったけど、こんなに使うなんて話は聞いたことがない。
長さとか形状が違うみたいだし、要所要所で使い分けるのかな。
そんなことを考えてすぐ、目の前にあったはずのショウさんの姿が消えた。反射的に彼の姿を探すと、エリオくんを超える凄まじい速度で大型ガシェットに接近して行っているのが見える。
とはいえ、ガシェットは機械でありまた距離も開いていた。人間相手ならろくに行動させずに攻撃出来たかもしれないけど、敵はいくつもの腕やケーブルを使って攻撃してきた。ショウさんは焦る素振りを見せることなく、右手に持った剣を少し引く。
「……え?」
何が起きたのか一瞬理解できなかった。敵の攻撃は様々な方向から一斉に行われていたのだが、その全てが斬り捨てられていたのだ。
ショウさんは車両に着地すると、肩の高さで剣を構え腕を引き絞りながら両足を前後に大きく開く。刀身に魔力が纏ったかと思うと、それは弾けて紅蓮の炎へと変わった。炎は拡散されることなく集束されていく。
「ッ……!」
刹那の静止の後、ショウさんの右腕が消え失せて見えるほどの速さで撃ち出された。
真紅色の輝く刃はAMFが発生していなかったのではないかと思うほど、簡単に装甲を貫く。剣が刺さったと認識した次の瞬間には、真紅色の刃が背中側から現れ、そこからさらに10メートルほど伸びた。
これだけですでに勝負は決まっていたのだろうが、ショウさんはくるりと回転しながら前進すると、横を抜けるようにして一閃。彼が剣を切り払うのとほぼ同時に爆散した。
ショウさんがフリードから離れてからそこに至るまでの掛かった時間はほんのわずかなもの。目で追えない部分もあった。
――ショウさんって隊長達と同じでリミッターが掛かっているはずだよね。……それなのにあんな動きが出来るなんて、フェイトさんが言ってた通り凄い人だ。
わたしと同じような想いを抱いているのか、いやお兄さんと慕っているだけあってわたし以上の想いがあるのか、隣にいるエリオくんは憧れのような眼差しをショウさんに向けている。
それからすぐスターズ分隊が無事にレリックを回収し、ガシェットの殲滅が確認される。スターズ分隊はその後ヘリで中央のラボまでレリックを護送していくことになった。わたし達ライトニング分隊は現場待機となり、現地の局員に引継ぎを行う
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