sts 04 「新たな力と目覚める竜」
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なかった。
だけど今のわたしには守りたいっていう強い気持ちがある。なのはさんだって、わたしの魔法はみんなを守れる優しくて強い力だって言ってくれた。今ならきっとできる。
「蒼穹を走る白き閃光。我が翼となり、天を駆けよ。来よ、我が竜フリードリヒ。竜魂召喚!」
巨大な召喚魔法陣に加え、周囲に環状魔法陣が形成されていく。召喚魔法陣から巨大な2つの翼が現れたかと思うと、真の姿になったフリードがわたしの前に姿を現した。
昔みたいに暴走したりしてない。わたしにも出来たんだ……エリオくんを助けることが出来た。
胸を撫で下ろしながらふと下ろしていたまぶたを上げると、抱きかかえていたエリオくんと視線が重なった。自分で何をしていたのか理解したわたしは、すぐさま彼から両手を退けた。恥ずかしさが芽生えてしまっているため、顔が熱くなってしまっている。
「キャロ、よくやった」
第三者の声が聞こえたかと思うと、大きな手に優しく頭を撫でられた。わたしの頭を撫でてくれたのは、優しい笑みを浮かべているショウさんだった。多分わたし達を助けるために飛んできてくれていたのだろう。
ショウさんと出会ったのは機動六課に来てからだ。いつも訓練を見ているので挨拶はすることがあったけど、きちんと話したことはない。
ただわたしは、以前からショウさんのことは知っていた。フェイトさんから話を聞いていたからだ。彼女曰く、ショウさんは不器用な部分もあるけど現実に向き合い続ける優しくて強い人らしい。
「さて……あいつを片付けるか」
ショウさんに釣られるように視線を移すと大型のガシェットが外に出てきていた。さっきまでのわたしじゃどう足掻いても対抗できなかったけど、今はフリードが真の姿を取り戻している。攻撃に関しては段違いの威力だ。
「あの、まずはわたしがやってみていいですか?」
「ん? あぁ、もちろんだ」
「ありがとうございます。……フリード、ブラストレイ!」
先ほどと同様にフリードが火球を形成し放つ。真の姿となったフリードが放つのは小さな火球などではなく炎の砲撃。威力ならAAランクほどの魔導師の砲撃だって負けていないだろう。けれど新型のAMFはこれまでのものより強力なようで抜くことはできなかった。
「気落ちするなよ。あの装甲形状だと砲撃じゃ抜きにくい……俺がやる」
「兄さん、僕とストラーダもやるよ」
ストラーダの形状は槍だから一点突破はしやすい……え、お兄さん?
エリオくんの名前はエリオ・モンディアルだし、ショウさんの名前は夜月翔。どう考えても兄弟ってことにはならない。まさか腹違いの……なんて感じよりかは、エリオくんにとってショウさんがお兄さんみたいな人って考えるのが普通かな。
「確かにキャロの助けがあればエリオでもや
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