SAO編
道中にて
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のか?」
恐る恐る聞くと、疲れたようにため息を吐いた。
「おう、予想以上にめんどくさかった、二度とやらない」
こちらとしてもその危険な行為はやめていただきたい。
俺はふと、ミトの背負っている武器が気になり視線を向けていると、それに気づいたのか鞘から引き抜き見せてくれた。
「迷宮区で片手剣使いまくってたらいつの間にか出ていたんだ、カテゴリは両手剣だったか」
この一層ですでに派生武器を取得していたことに驚きだが、それを出すためにどれほどモンスターを狩ったのだろう。
そのことについて聞いてみる。
「あー……一週間くらいか?やることもなくってな、夢中になってた」
「……気をつけろよ」
もうなんというか、無茶な男だとキリトは呆れていた。
そうこうしていると、不意に後ろから友好的とは言えない声で呼ばれた。
「おい」
俺たちが振り返ると、そこには茶色の短髪をモヤットボール風に逆立てたキバオウがいた。
「ええか、今日はずっと後ろに引っ込んどれよ。ジブンらは、ワイのパーティーのサポ役なんやからな」
「………………」
そう言い残し、キバオウは自分のパーティーへと帰った。
俺、アスナ、レイが呆然とする中ミトだけはやれやれという風に手を肩辺りまで上げ、ポーズをとる。
「昨日言いくるめられたのが悔しいのか、俺らがガキだからか。 どっちにしろ大人気ないな」
思わず萎縮していた俺たちと違いなんというか大人びている。 というかミトはこのパーティーの中で年長者ではないだろうか。 そんなことを考えていると、隣のフェンサー、アスナから声を掛けられた。
〜shid out〜
〜shid Asuna〜
迷宮区までの道中、プレイヤー達の中ではお喋りが尽きず、頻繁に笑い声が爆発していて、あまり楽しくなかった修学旅行を思い出させられた。 唯一の違いは時折左右の森から襲いかかってくるモンスターぐらいだ。 もっとも、腕自慢達によって瞬殺されるが。
隊列の最後尾を歩きつつアスナは隣の片手剣士話し掛けた。
「……ねぇ、あなたは、ここに来る前も他のエ……、MMOゲーム?っていうの、やってたんでしょう?」
「ん……あ、ああ、まあね」
少し萎縮しつつ、黒髪が上下に揺れる。
「他のゲームも、移動の時ってこんな感じなの? 何て言うか……遠足みたいな……」
私の問いに彼は真摯に答えてくれた。 他のゲームはコントローラを操作しなければいけない以上、あまり余裕がなかったとのことだ。
ボイスチャットを使えばいいらしいが、彼はやっていなかったらしい。
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