第2話 気になるあの娘は吸血鬼?
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ら地図を入手している為、もう迷うことはないので安心して歩ける。
「歩くって気持ちいい♪………でもあの家っていうか………屋敷に帰るのは気が滅入るよぅ………」
私は若干落ち込みながらポツリと本音を呟いた。
実は私も昨日初めて行って驚愕したけど………街外れに全てを赤色で統一した今通っている駒王学園よりも広い敷地を誇る豪邸があり、メイドさんが2000人くらいは配置されていたのだ。
「うちのメイド長とお姉様の過保護っぷりにはもうため息しか出ないよ………」
確かに私は貴族であるスカーレット家の娘ではあるのだけど、すでに当主の座はお姉様が継いでいるので私にここまで贅沢をさせる意味が分からない。
それにお姉様は自分の企業を持っており、そこのスポンサーとして自由に操れる立場まで確保しているのだ。
「たしか………OZEU(オージーイーユー)コーポレーションだっけ?………やっぱりお姉様は凄いよ………」
何でも出来てパーフェクトな姉を持つと妹としてはかなり肩身が狭く感じてしまうのだけど、お姉様はそんな事を気にすることなく私に向き合ってくれるからとっても大好き。
「とりあえず帰ったらお姉様にメールをしなきゃね♪………ん?あれって………」
そう呟いて携帯を取り出そうとした瞬間………見覚えのある男子生徒が路地の暗がりに消えて行くのが見えた。
「もしかして………イッセーかな?」
不審に思った私はその後を追ってみるとイッセーらしい男子生徒はフラフラとまるで酔っ払っているかのような歩き方でどんどん街外れの方に歩いていく。
今の彼の状態は明らかにおかしい………
「……………」
私はその異様な様子に警戒を強めながら後を追い続けると街外れの廃墟にたどり着いた。
しかもそこからは私にとって………いや、私達"吸血鬼"にとって大好物であるあの鉄が少し錆びたような匂いが漂って吸血鬼として人間なんかより格段に優れた私の嗅覚を刺激する。
「これは………血の……匂い………」
妙に渇く喉を潤したい衝動に駆られながらも私は中に入っていったイッセーを追って少し遅れて中に入ると………
「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ッ!?しまった!!」
廃墟に絶叫が響き渡り、私を正気に戻す。
私は抑えていた吸血鬼としての身体能力を解放して廃墟を駆け抜ける。
そしてそこにいたのは………
「おやおや、今日は獲物が二匹も捕れたみたいだねぇ」
「か……ぁ………」
上半身は女性の身体だけど下半身は異形の巨大な化け物で四足の足があり、尻尾には独自に動く蛇のようなものがあった。
そしてその足元に赤い液体を腹部から流し続ける見覚えのある男子生徒………イッセーが腹部に手を当てて苦し
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