第十一話:二刀流/是、射殺す百頭
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入れられた、人類史を総覧しても比類なき強者である彼が、多頭の怪物を射殺すべく放った矢?????
????否、それはこの剣技の一面に過ぎない。
読み込むべきは彼の大英雄が生涯で培った技能其れら総て。生前積み上げた逸話が昇華して彼を象徴するに至ったその流派。
故にこそ、その記憶を読み込むのは容易に非ず。許容量を越えた脳が、己が身を守らんと意識を閉ざそうとする。しかして、それを気力のみで捩じ伏せてきた。
それでも、このままでは。ただの投影では届かない。
だからこそ。
幾度もの危地を乗り越えたこの存在は、''最善''を狂いなく選び取る。
「??????投影、装填』
幾ら手を伸ばしても己では到達し得ない剣戟の極致。幼い頃に憧れた、何者にも負けはしない無敗の剣技。己の身一つでは到達できなかったそれに、しかし手を伸ばして、そして少年はその技能を模倣するに至る。
「全工程投影完了?????」
その身に宿るは過去の大英雄を象徴する宝具の総て。
我が専心は、ヤツの絶殺にのみ向けられる。
体を動かす必要はない。全ては憑依した記憶がやってくれる。
ならば自分にできる事は、ただ一つ。この剣戟を必ず届かせると、強き意思を持つことのみ????!
「????是、射殺す百頭」
身体が、剣の記憶をなぞる。
一撃。
二撃。
その繰り出した一撃一撃総てが人体の急所を抉り取る大英雄の剣戟。既に悪魔の反撃などない。そんなものは一撃目で全て叩き落とした。
三撃。
四撃。
焼け付く意識はそのままで。まだ終わりではない。
五撃。
六撃。
視界が暗転した。当たり前だ。両眼が潰れれば前など見えない。
けれどそれでも、身体が止まることなどない。
七撃。
八撃。
右腕が弾け飛ぶのを感じた。
知ったことではない。今オレが見るべきは、聞くべきは、剣に刻まれた大英雄の記憶。
人の身に余るその偉業を、その身に宿し?????
「は?????ぁアッ!」
????九撃目を以って、大英雄の剣舞は、完成に至った。
ほぼ全ての斬撃が同時に繰り出される極致の斬撃。その絶技に断てぬものなどありはしない。
現代の最新鋭の設備を搭載したナーヴギアを以ってしても、捉えきれぬ神速の九連撃。仮装空間に罅を入れる程の威力を以って、悪魔の身体を断ち切った。
「??????????」
剣技が終わり、しばらくして、輝く目の悪魔はその身を散らした。
それと同時に、何も見えない暗黒の視界が、更に闇
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