マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0971話
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答えは否であり……
「あ」
再びシロガネのブリッジ内に響く円の声。
投石機で放たれた石はメギロートにあっさりと回避されたが、その回避された石がどこぞの軍隊へと命中したのだ。
いや、あの軍隊は打ち合わせの時に俺に向かって責めるように言い立ててきた男の軍隊か。
運が悪いとしか言えないな。
もっとも、それでこちらを責められたりしても困るんだが。
そんな風に考えている間にもシロガネから射出されたメギロートは空中を飛び回り、イルメヤは敵のど真ん中に着地する。
射出する時の計算もきちんとされていたらしく、イルメヤの着地した場所はオーガから少しだけ離れた場所だった。
近接攻撃をするには距離が離れすぎており、スパイダーネットを射出するのにはこれ以上ない距離。
まぁ、それは逆に言えば帝国軍のど真ん中に着地したという事も意味しており、一般兵はともかく傭兵や兵士、騎士といった者達は、突然自分達のすぐ側に降ってきたイルメヤへと向かって咄嗟に攻撃する。
だが剣や槍といった武器でイルメヤに傷を付けられる筈も――かすり傷ならついているだろうが――なく、尾の部分をオーガの方へと向ける為の行動で足に弾き飛ばされたり、腹で潰されたりして無闇に被害が広がっていく。
そうしてイルメヤ全機がオーガの方へと尾を向け直すと、一気にスパイダーネットが連続して射出。次々にオーガの動きを絡め取って動きを封じる。
同時に空中を飛んで周囲を警戒していたメギロートが地上へと降りてきては、動きの封じられたオーガをそのまま拘束し、シロガネへと運んでくる。
制空権を取られたのが気にくわなかったのか竜騎兵も姿を現したが、そちらにも地上からスパイダーネットが放たれては、上に乗っている兵士諸共に絡めとられ、地上へと落下する前にメギロートに拘束されては運ばれてくる。
そんな風に、帝国軍の戦力が……しかも切り札的な扱いだろうオーガや、戦力的価値の高い竜騎兵があっという間に拘束され、連れ去られるのを見ては帝国軍にしても士気を保つ事が出来る筈もなく……やがて戦闘は半ば一方的なものへとなっていくのだった。
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