暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
sts 02 「変わらぬ雰囲気」
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
だろう。

「今まであれだけ扱かれたことはなかっただろうからな。だがやる気や負けん気は全員あるようだし、何だかんだで脱落者は出ないと思うぞ」
「そっか、それは良いことやな」
「バックヤード陣は問題ないですよ。和気藹々です」
「グリフィスのほうも相変わらずしっかりやってくれています。問題ありませんね」

 この部隊はなのはやフェイト、シグナム達といった魔導師組は経験豊富な人材が多いが、整備や通信のスタッフは新人ばかりだ。なので何かしら問題が起きても不思議ではないのだが、話を聞く限り今のところ無事に組織として機能しているらしい。

「そうか……私らが局入りして10年。やるせない……もどかしい想いを何度も繰り返して、やっと辿り着いた私達の夢の部隊や。レリック事件をしっかり解決して、カリムの依頼もしっかりこなして、みんなで一緒に頑張ろうな」
「うん、頑張る」
「もちろんです」
「我ら守護騎士、あなたと共に」
「…………」

 ザフィーラ、お前もこういうときくらい発言してもいいだろうに。まあお前の気持ちはみんなに伝わってるだろうけどな。
 にしても……こういう空気になるかもしれないって思ったから別の席で食べようとしたんだけどな。俺ははやての守護騎士じゃないわけだし。

「おい、ショウも食べてないで何とか言えよ」
「何とかって、俺はヴォルケンリッターじゃないぞ」
「そうだけどよ」
「安心しろ……はやての努力もお前達の想いも分かってるさ。俺は俺にできることはやる」

 俺にできること。まずはメカニックとしての役割……だが緊急時に求められるのは魔導師としての方だろう。
 この4年間、俺なりにメカニックだけでなく魔導師としての力量を高めてきた。とはいえ、なのは達と同様に普段はリミッターが施されている状態だ。
 それなりに経験があるから今のフォワード達を相手にしても後れを取ることはないだろう……が、ガシェットの目撃情報は増えてきている。敵次第ではリミッターの掛かった今の状態では勝てる見込みは低いだろう。まあ今考えても仕方がないことだろうが。
 そんなことを考えていると、はやてのかばんがひとりでに動いた。確かあれはリインの部屋代わりになっていたはずなので、おそらく俺達の会話で寝ていたリインが起きたのだろう。

「う〜ん……良い匂いがするです」
「匂いで起きたか。意地汚い奴め」
「えへへ」

 人懐っこい笑みを浮かべるリインにシャマルがみんなで食事をしていることを伝えると、リインは自分も食べたいと言い出した。
 末っ子だけあって誰もが世話を焼きたがるのは相変わらずらしく、シグナムも顔を拭けとハンカチをリインに被せた。人間用なのでリインには大きく、シーツで化けたような簡易的なお化けのようになってしまっている。
 リイ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ