第二十四話
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季節は巡り、春。
俺とソラ、ヒナタ、そして最近良く一緒に任務に出かけるリーさんの4人は偶の休日に夜桜を見に来ていた。
「あーしんどい。マジで火影様、猛獣やら口寄せ獣の討伐の任務ばかり俺達に回してないか?」
「そうかも」
同意するソラ。
「でもでも、忍者同士の戦いよりは気が楽かも」
「それはありますね。互いの実力を競うのはいいのですが、相手の命を奪い合う忍同士の戦いは猛獣討伐よりも命の危険がありますからね」
と、ヒナタとリー。
いやいや、四凶との戦いはかなり命の危険が伴っていたと思う。
実際、十拳剣の一撃が強力なだけで、それに頼った戦い方だった。
総て相手を動けなくしてからや不意を突いての一撃で倒してきたのだ。
正攻法では生き残れなかったのではなかろうか。
「なにはともあれ、今日くらいはゆっくりしよう」
「そうですね、こんなに桜が綺麗なんですからね」
「そうですね」
「お弁当作ってきたから良かったらつまんで下さい」
そういってヒナタが重箱を取り出す。
「ありがとうございます」
「ありがとう、ヒナタ」
シートの上に重箱を広げているヒナタにお礼を述べる。
「しかし、お酒を持ってこなかったのは失敗」
「ソラちゃん。未だお酒なんてはやいよ」
「そう?」
「リーさんは?」
「ボクはガイ先生から、『お願いだからお酒だけは飲んではいけない』と、止められていますから」
「そうなんですか」
しかしお酒か…
そういえばスサノオの持っている瓢箪の中身って一応酒なのかな?
俺はスサノオを一部だけ顕現させる。
「アオ?」
「アオくん!?」
行き成り現れたスサノオの右手にヒナタとソラは驚いている。
「いや、酒なら此処にあるかなと思って」
「え?」
俺はコップを取り出し瓢箪を慎重に傾ける。
トクトクトク
注がれる瓢箪の中身。
皆の視線がそのコップに集まる。
「この匂いは酒?」
俺は注いだコップを手に取り、その匂いを嗅いだ。
「お酒なの?」
「多分な」
「でもそれってアオくんがオーラで出したんだよね」
「…そうなるな」
「飲めるの?」
俺は恐る恐るそのお酒に口を付けた。
その瞬間、口の中に広がるこの世の物とは思えない芳醇な味わい。
まさに神酒といっても過言ではないのではなかろうか。
「…上手い」
「アオ、私にも」
コップを出したソラにも半分注いでやる。
そして恐る恐る口を付ける。
「あ…美味しい」
「だよな」
なんだか体がぽかぽかしてきた。
更に活力が漲って来た様で日ごろ
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