第二十四話
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があるものと信じて。
二度も異世界転移を経験したのだ、せめて移動先から戻ってくる術は無いかと研究中だ。
未だにその成果は上がっていないのだけれど。
そんなある日、俺は一人、演習場で忍術の訓練をしている。
右腕に集めたオーラを性質変化で雷に。
更にその雷を纏う部分の表面は凝でしっかりガード。
凝を使わないと自分の手がやられるからである。
纏わせた雷が鳥のさえずりのような音を上げる。
チチチチチチッ
どうやら俺の性質変化は火と雷と風らしい。
三つも持っているのは珍しいが恐らく風と雷は前世からの引継ぎではなかろうか。
俺は腕を近場の大木目掛けて突き出した。
ドゴンッ
轟音と共に倒れる大木。
「千鳥…か。つかえねぇ…」
突き技としてはかなり強いがいかんせん、リーチが短い。
はっきり言ってしまえばこれならばアークセイバーのほうが強い。
発動と制御をソルに手伝ってもらっている分発動までの初動は千鳥よりも早い。
「ははは…いうねぇ」
バッとその声で俺は振り返る。
するとそこには何故かカカシ先生が。
「カカシ先生。どうしてここに?」
「いや、俺も今日は自主トレーニング中だ」
「そうですか」
「そんな事よりその千鳥。一体どうやって覚えたんだい?」
ギクッ
確かこの技はカカシのオリジナル技だっけか?
使えるのはカカシとカカシが教えたサスケだけ。
「み…見よう見真似です」
嘘は言ってない!
写輪眼でぱくっただけ!
「見よう見真似…ね」
うわぁ、怪しまれてる…
「まあ、いいでしょ。それより暇なら一戦付き合ってほしいんだけど」
「なんでそうなるんですか!」
待ってください!今日はバイザー忘れて来ているんです!
写輪眼使ったら一発でばれるじゃないですか!
今まで隠してきたのに!
………いやまあ、今更か。
恐らく後一月もこの世界に居られないと、頭のどこかで確証している。
ならば別にバレても構わないかな…
「これから先、近い未来に忍界対戦なみの戦がある。それに向けての実践的訓練は欠かせないでしょ」
「はぁ」
「それに俺の新しく得た力。未だ実戦形式では試した事が無くてね。出来ればその実験台に…」
「ちょ!」
「そういう訳だから、君は本気で来てよ。俺は手加減してあげるから」
本気で…ねぇ。
「わかりました。俺も自分がどれくらいやれるのか。上忍との差を測っておきたいですし」
「よし、じゃあ始めようか」
そう言ってカカシ先生は俺から距離を取る。
そしてどちらとも言わずに戦いが開始される。
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